- Date: Tue 08 01 2013
- Category: ボードゲームのレビュー
- Tags: ヴィニョス Vinhos 世界のボードゲーム ボードゲーム boardgame 二人プレイ 二人用ゲーム
- Community: テーマ "ボードゲームのレビュー" ジャンル "趣味・実用"
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ヴィニョス Vinhos 2013/1/7
ポルトガル語でヴィニョスとはワインのことだそうです。
「ヴィニョス Vinhos」 プレイ人数2-4人 12歳以上 プレイ時間90-180分間

プレイヤーは、ポルトガルのワインの生産者として6年間をプレイします。
ぶどう園を購入し醸造所を建設して、生産したワインの売却・輸出、品評会に出品し勝利せねばなりません。

ゲームボードです。
ルールに初めて目を通した時、その量の多さにとても驚きました。まともにプレイできるか心配したほどです。
テストプレイした時も、プレイ前の私からのルール説明が長すぎてツレが居眠りするほどでした。
初めての人が集まって、ルール説明を受けて即プレイといったゲーム会などにはチョット難があるかも…

ポルトガルは8つの地域に区分されていて、任意の地域からブドウ園(タイル)を購入します。
各地域にはそれぞれ特徴があり、ブドウ園を購入すると貯蔵庫や醸造所が即建設できたりします。
ブドウ園を購入したら、
地域名声駒(木製キューブ)1個を中央のストックから取り、その地域の空いてる駒マスに置きます。
地域名声駒は、その地域のブドウ園から作られたワインの価値を高めるために使用されます。(後述)

プレイヤーは、このプレイヤーボードに購入したブドウ園を配置します。
プレイヤーボードは、4つの土地に分かれていて、
各土地には、ブドウ園や醸造所を配置する3つの土地スロットとワインを保管する2つの倉庫があります。
ブドウ園がある土地ではワインが生産されます。

下の数字が並んでいる2つの段が手番順を決める手番順トラックです。
最初に手番順をランダムに決めて、各プレイヤーは自分のディスクを上のトラックに手番順に並べて置きます。
プレイヤーはアクションをパスした場合、手番順トラックに置かれている自分のディスクを取り、
下の手番順トラック上の空いている任意のスペースに置くことで、次の手番を変更することができます。
一番上は得点トラック(ボード外周に構成)で、各プレイヤーは自分のディスクを置いて勝利点を管理します。
その下にあるタイルが、ヴィンテージタイルです。

ヴィンテージタイルが、その年の気候を表します。
左上隅のタイルが、ゲームスタート時点のヴィンテージタイルです。
その横のタイルは、天候不順の年を表すタイルです。
タイルの左下の数字が、その年に生産されるワインの価値を左右します。
ちなみにこの年に生産されるワインの価値は、天候不順のために2下がります。
左上の4つのアイコンは、その年のワインの特徴の変化を表しています。
ちなみにこの年には、
香り(緑のアイコン)と、アルコール度(黄)、外観(青)、味(赤)がそれぞれ1つだけアップします。
右のアイコンは、品評会に出品されるワインに対する3人の理事の要望を表しています。
Aはアレシャンドレ、Bはベアトリス、Cはコンスタンティーノの各理事の要求内容です。
ちなみにこの年は、アレシャンドレは赤ワインを、ベアトリスは価値4以上のワインを、
コンスタンティーノは4か6、7、8のいずれかの地域で生産されたワインを要求しています。

出品したワインが要求を満たした場合は、該当する理事のスペースに樽駒を2つまで置くことができます。
アクションフェイズ(後述)に1回だけワインを理事に献上して、
その理事のトラック上の任意のスペースに、樽駒を移動させてその特権を活用することができます。
特権には、
ブドウ園タイルを2000バゴス安く購入できるようなボーナスアクションと、
ゲーム終了時に所有する貯蔵庫1つあたり4勝利点獲得できるような乗算ボーナスの2種類があります。
各乗算ボーナスのスペースには2つの駒マスが設けられていて、
一方のマスは他方のマスに比べてより高い勝利点が獲得できます。
ゆえに、乗算スペースには他プレイヤーに先んじて樽駒を置くことが求められますが、
ひとたび樽駒を乗算スペースに置くと、以降その樽駒を移動して他の特権を使用することができなくなります。

左は銀行残高を示す表で、
スタート時点で各プレイヤーの残高マーカーは5の位置(5000バゴス)に置かれています。
右は投資を表していて、投資額をアップさせると投資額に応じたお金が銀行口座から引き落とされます。
投資は、その額に応じて毎年利子が銀行口座に振り込まれますので安定収入が見込めます。
投資額がマイナスになると、逆に利子が毎年銀行口座から支払われます。
口座から利子が支払えなくなった場合は、醸造所を処分しなければなりません。
処分する醸造所が無い場合は、代わりにブドウ園を処分しなければなりません。
ワインを売却すると、売却額に応じたお金が銀行口座に振り込まれます。
醸造学者を雇うと、銀行口座から毎年給料を支払わなければなりません。
給料を支払えない場合は、醸造学者を解雇しなければなりません。
ブドウ園を購入するには現金が必要で、銀行アクションで銀行口座からお金をおろして支払います。
いつでも投資額を減らすことができ、減らした場合はその分だけ現金で受け取れます。
口座残高が0未満となった場合は、直ちに勝利点を-2して以降お金を下ろせなくなります。
ゲーム終了時の銀行残高に応じて、銀行残高表の左に表示された勝利点を獲得できます。

地元には生産したワインが売却できる
居酒屋(Casa de Fados)とホテル(Hotel)、レストラン(Enoteca)があります。
顧客が要求するワインの価値は、顧客によって3~10と異なります。
売却するには各顧客のスペースに書かれた価値以上のワインが必要で、
売却したら樽駒を該当するスペースに置き、銀行残高を売却価格(ワインの価値)だけアップします。
ワインの売却先である居酒屋とホテル、レストランに置かれた樽駒は、
各売却先毎に2個セットで、アクションや品評会の直前に引き取ることができます。
引き取る場合は、1つの売却先から2個セットでしか引き取れません。
異なる2つの売却先から1個ずつや、1つの売却先から1個を引き取ることができません。
2個セットで引き取ったら、地域名声駒をそれぞれ異なる任意の2つの地域に1個ずつ置くことができます。
右端に並んでいるのが醸造学者です。各醸造所に1人の醸造学者を雇うことができます。
醸造学者はその土地で生産されるワインの価値を2だけアップします。

生産したワインは輸出できます。
左の表のスペースに地元でワインを売却するのと同様に樽駒を置いて、
即座に表の右端に書かれた勝利点を獲得します。
スペースに書かれた数字以上の価値のワインを輸出することができます。
ただし地元に販売した時は樽ゴマを回収できましたが、輸出では樽ゴマを回収できません。
ゲーム終了時点で、
表の縦一列毎に最も多くの樽駒を置いているプレイヤーが、その列の一番上に書かれた勝利点を獲得します。
樽駒の数が同数なら、同数のプレイヤー間で勝利点を分け合います。(端数は切り捨て)
輸出の表の上の2つのタイルの山は、醸造所タイルです。
醸造所は、ここで購入してブドウ園タイルと同じようにプレイヤーボードの土地スロットに配置します。
醸造所は、ワインの生産価値を1アップします。
また醸造所には醸造学者一人を配置することができ、醸造学者がいるとワインの価値がさらに2アップします。
ちなみに、ブドウ園タイル1枚でワインの価値は2アップします。
プレイヤーボードに4つある各土地の3つのスロットには、
同じ地域の同じワイン(赤または白)のブドウ園(タイル2枚まで)しか配置できません。
また、醸造所もまた土地にタイル2枚までしか配置できません。
右上の横に長いタイルは、貯蔵庫です。
貯蔵庫はここで購入し、土地の倉庫の上に配置します。
貯蔵庫にはワインを貯蔵できるスペースが4つあり、ワインが製造されると一番左端のスペースに置かれます。
貯蔵されたワインは、毎年右へ1スペース移動され貯蔵庫内で熟成されます。
ワインは貯蔵庫内で熟成されるに従って、その価値がアップしていきますが、
貯蔵庫の一番右端のスペースからはみ出たワインは廃棄されます。
右の4つのタイルの山はワイン専門家タイルです。
左上が外観(青)、右上が味(赤)、左下が香り(緑)、右下がアルコール度(黄)です。
ワイン試飲品評会でこれらのワイン専門家タイルをプレイすると、タイルの特徴の評価点を獲得できます。

これがワイン試飲品評会の品評会スペースです。
プレイヤーがワイン試飲品評会に出品する場合、
出品するワインの価値に応じた品評会タイルを、左にある4つのスペースのいずれかに置きます。
品評会タイルをこれらのスペースのいずれかに置くと直ちに、
・現金3000バゴスを得る(上段)
・任意のワイン専門家タイル1枚を得る(中段)
・2品評会点を得点する(下段)
といった、スペース毎に定められた特典を得ます。
そして、そのスペースに描かれた2つの特徴ごとに、
品評会エリアの右にある特徴と品評会点の対比表から、その品評会点を割り出して得点します。
得点した品評会点だけ、品評会エリアの外周に設けられた品評会点トラック上の品評会点マーカーを進めます。
プレイヤーは、品評会タイルに書かれた数字の枚数分だけ品評会でワイン専門家タイルをプレイできます。
ワイン試飲品評会では、
ワイン専門家タイルによる得点が加算されて、品評会点が高いプレイヤーから順に該当する勝利点を獲得します。

ボード上には、このようにアクションスペースが9つあります。
左上から右へ、さらに下段へ順に、
・ブドウ園の購入
・貯蔵庫の購入
・ワイン専門家タイルの購入
・パス/品評会への出品を公表
・醸造学者の採用
・ワインの輸出
・ワインの売却
・銀行(現金の引きだし、現金の預け入れ、投資)
任意のアクションスペースにアクションマーカーを移動してアクションを実行します。
ただし移動先に他のプレイヤーのアクションマーカーがある場合は、
そのプレイヤーに1000バゴス支払わなければなりません。
さらに移動先が隣接するスペースでない場合も、今度は銀行に1000バゴス支払わなければなりません。
さらに移動先にラウンド/課税マーカーがある場合も、銀行に1000バゴス支払わなければなりません。
ゲームは6ラウンド(6年間)、
1ラウンドは、
・ラウンド開始ステップ
ヴィンテージタイルを開き、その指示に従って品評会エリアの特徴マーカーを移動します。
4と6ラウンドには、裏返しになっているワイン専門家タイルを表にします。
・アクションステップ
2つのアクションフェイズで構成され、手番順にプレイヤーは2つのアクションを実行します。
・管理ステップ
投資額に応じて利子を受け取ったり、支払います。
醸造学者に給料を支払います。
・生産ステップ
倉庫および貯蔵庫にある全てのワインタイルを1スロット右に移動します。
貯蔵庫の場合は、移動により熟成されてワインの価値がアップします。
移動先にスロットが無い場合、ワインは廃棄されます。
ブドウ園がある土地では、ワインが生産され倉庫または貯蔵庫の左端のスロットにワインタイルを置きます。
・ワイン試飲品評会ステップ(3、5、6ラウンドのみ)
ワインの試飲品評会が実施され、品評点に応じて勝利点を獲得します。
で構成されています。
ゲームの進行は、
ラウンド/課税マーカーを各アクションスペースの上のステップトラックに置くことで管理します。
上段の左から1~3ラウンド、中段の左端が4ラウンド、右端が5ラウンド、下段の右端が6ラウンド。
ステップトラックの、1と2はアクションステップ(1:アクションフェイズ1、2:アクションフェイズ2)、
Bは管理ステップ、ワインボトルのイラストは生産ステップ、ブドウのイラストはワイン試飲品評会ステップ。
4と6ラウンドの最初にあるイラストは、裏返ったワイン専門家タイルを表にかえす処理を、
ワイン試飲品評会ステップのイラストの下にあるイラストは、
品評会の結果に応じて、評価が低かった順に手番順を変える処理を行うことをそれぞれ表しています。
ワインの生産価値は、以下のように計算されます。
・土地にあるブドウ園1つにつき+2
・土地にある醸造所1つにつき+1
・とちにいる醸造学者1人につき+2
・ヴィンテージタイルの左下に書かれている天候値により+2~-2
またワインを売却や輸出、品評会に出品する時のワインの価値は、以下のように計算されます。
・ワインの生産価値が基本値となります。
・ワインが貯蔵庫に保管されている場合は、熟成期間により+1/+3/+5
・生産した地域の名声駒を使用する場合、その地域の駒マスにおかれた地域名声駒を1~2個取り除き、
取り除いた駒1個につきワインの価値を+1します。
ルールが結構膨大で、とてもその全容を説明しきれません。
テストプレイを前日に実施しましたが、説明が長くなってウンザリするほど時間がかかってしまいました。
しかしながら、本プレイでは意外とサクサク進んで重量級にしては短時間で終わりました。


上が私の、下がツレのそれぞれプレイヤーボードです。
どうみても私の土地のほうがブドウ園や醸造所が充実していますが、勝利点はなんと同点。
共に輸出を一切していなかったために、所有しているお金で勝敗が決まりツレの大勝利。
ツレは品評会に重点を置いて勝利点を稼ぎ、私は理事の特権の主要な乗算ボーナスを押さえて得点。
農場への出費が多かった分だけ金回りが悪くなった私と、投資で結構稼いだツレとの差が勝敗を分けました。
何度も言うようですが、結構ルールが多くて苦労しますが、
個々のルールは理にかなったものなので、プレイでの混乱が無く意外とスムーズにプレイできました。
充実したプレイ感が味わえる骨太の作品です。
「ヴィニョス Vinhos」 プレイ人数2-4人 12歳以上 プレイ時間90-180分間

プレイヤーは、ポルトガルのワインの生産者として6年間をプレイします。
ぶどう園を購入し醸造所を建設して、生産したワインの売却・輸出、品評会に出品し勝利せねばなりません。

ゲームボードです。
ルールに初めて目を通した時、その量の多さにとても驚きました。まともにプレイできるか心配したほどです。
テストプレイした時も、プレイ前の私からのルール説明が長すぎてツレが居眠りするほどでした。
初めての人が集まって、ルール説明を受けて即プレイといったゲーム会などにはチョット難があるかも…

ポルトガルは8つの地域に区分されていて、任意の地域からブドウ園(タイル)を購入します。
各地域にはそれぞれ特徴があり、ブドウ園を購入すると貯蔵庫や醸造所が即建設できたりします。
ブドウ園を購入したら、
地域名声駒(木製キューブ)1個を中央のストックから取り、その地域の空いてる駒マスに置きます。
地域名声駒は、その地域のブドウ園から作られたワインの価値を高めるために使用されます。(後述)

プレイヤーは、このプレイヤーボードに購入したブドウ園を配置します。
プレイヤーボードは、4つの土地に分かれていて、
各土地には、ブドウ園や醸造所を配置する3つの土地スロットとワインを保管する2つの倉庫があります。
ブドウ園がある土地ではワインが生産されます。

下の数字が並んでいる2つの段が手番順を決める手番順トラックです。
最初に手番順をランダムに決めて、各プレイヤーは自分のディスクを上のトラックに手番順に並べて置きます。
プレイヤーはアクションをパスした場合、手番順トラックに置かれている自分のディスクを取り、
下の手番順トラック上の空いている任意のスペースに置くことで、次の手番を変更することができます。
一番上は得点トラック(ボード外周に構成)で、各プレイヤーは自分のディスクを置いて勝利点を管理します。
その下にあるタイルが、ヴィンテージタイルです。

ヴィンテージタイルが、その年の気候を表します。
左上隅のタイルが、ゲームスタート時点のヴィンテージタイルです。
その横のタイルは、天候不順の年を表すタイルです。
タイルの左下の数字が、その年に生産されるワインの価値を左右します。
ちなみにこの年に生産されるワインの価値は、天候不順のために2下がります。
左上の4つのアイコンは、その年のワインの特徴の変化を表しています。
ちなみにこの年には、
香り(緑のアイコン)と、アルコール度(黄)、外観(青)、味(赤)がそれぞれ1つだけアップします。
右のアイコンは、品評会に出品されるワインに対する3人の理事の要望を表しています。
Aはアレシャンドレ、Bはベアトリス、Cはコンスタンティーノの各理事の要求内容です。
ちなみにこの年は、アレシャンドレは赤ワインを、ベアトリスは価値4以上のワインを、
コンスタンティーノは4か6、7、8のいずれかの地域で生産されたワインを要求しています。

出品したワインが要求を満たした場合は、該当する理事のスペースに樽駒を2つまで置くことができます。
アクションフェイズ(後述)に1回だけワインを理事に献上して、
その理事のトラック上の任意のスペースに、樽駒を移動させてその特権を活用することができます。
特権には、
ブドウ園タイルを2000バゴス安く購入できるようなボーナスアクションと、
ゲーム終了時に所有する貯蔵庫1つあたり4勝利点獲得できるような乗算ボーナスの2種類があります。
各乗算ボーナスのスペースには2つの駒マスが設けられていて、
一方のマスは他方のマスに比べてより高い勝利点が獲得できます。
ゆえに、乗算スペースには他プレイヤーに先んじて樽駒を置くことが求められますが、
ひとたび樽駒を乗算スペースに置くと、以降その樽駒を移動して他の特権を使用することができなくなります。

左は銀行残高を示す表で、
スタート時点で各プレイヤーの残高マーカーは5の位置(5000バゴス)に置かれています。
右は投資を表していて、投資額をアップさせると投資額に応じたお金が銀行口座から引き落とされます。
投資は、その額に応じて毎年利子が銀行口座に振り込まれますので安定収入が見込めます。
投資額がマイナスになると、逆に利子が毎年銀行口座から支払われます。
口座から利子が支払えなくなった場合は、醸造所を処分しなければなりません。
処分する醸造所が無い場合は、代わりにブドウ園を処分しなければなりません。
ワインを売却すると、売却額に応じたお金が銀行口座に振り込まれます。
醸造学者を雇うと、銀行口座から毎年給料を支払わなければなりません。
給料を支払えない場合は、醸造学者を解雇しなければなりません。
ブドウ園を購入するには現金が必要で、銀行アクションで銀行口座からお金をおろして支払います。
いつでも投資額を減らすことができ、減らした場合はその分だけ現金で受け取れます。
口座残高が0未満となった場合は、直ちに勝利点を-2して以降お金を下ろせなくなります。
ゲーム終了時の銀行残高に応じて、銀行残高表の左に表示された勝利点を獲得できます。

地元には生産したワインが売却できる
居酒屋(Casa de Fados)とホテル(Hotel)、レストラン(Enoteca)があります。
顧客が要求するワインの価値は、顧客によって3~10と異なります。
売却するには各顧客のスペースに書かれた価値以上のワインが必要で、
売却したら樽駒を該当するスペースに置き、銀行残高を売却価格(ワインの価値)だけアップします。
ワインの売却先である居酒屋とホテル、レストランに置かれた樽駒は、
各売却先毎に2個セットで、アクションや品評会の直前に引き取ることができます。
引き取る場合は、1つの売却先から2個セットでしか引き取れません。
異なる2つの売却先から1個ずつや、1つの売却先から1個を引き取ることができません。
2個セットで引き取ったら、地域名声駒をそれぞれ異なる任意の2つの地域に1個ずつ置くことができます。
右端に並んでいるのが醸造学者です。各醸造所に1人の醸造学者を雇うことができます。
醸造学者はその土地で生産されるワインの価値を2だけアップします。

生産したワインは輸出できます。
左の表のスペースに地元でワインを売却するのと同様に樽駒を置いて、
即座に表の右端に書かれた勝利点を獲得します。
スペースに書かれた数字以上の価値のワインを輸出することができます。
ただし地元に販売した時は樽ゴマを回収できましたが、輸出では樽ゴマを回収できません。
ゲーム終了時点で、
表の縦一列毎に最も多くの樽駒を置いているプレイヤーが、その列の一番上に書かれた勝利点を獲得します。
樽駒の数が同数なら、同数のプレイヤー間で勝利点を分け合います。(端数は切り捨て)
輸出の表の上の2つのタイルの山は、醸造所タイルです。
醸造所は、ここで購入してブドウ園タイルと同じようにプレイヤーボードの土地スロットに配置します。
醸造所は、ワインの生産価値を1アップします。
また醸造所には醸造学者一人を配置することができ、醸造学者がいるとワインの価値がさらに2アップします。
ちなみに、ブドウ園タイル1枚でワインの価値は2アップします。
プレイヤーボードに4つある各土地の3つのスロットには、
同じ地域の同じワイン(赤または白)のブドウ園(タイル2枚まで)しか配置できません。
また、醸造所もまた土地にタイル2枚までしか配置できません。
右上の横に長いタイルは、貯蔵庫です。
貯蔵庫はここで購入し、土地の倉庫の上に配置します。
貯蔵庫にはワインを貯蔵できるスペースが4つあり、ワインが製造されると一番左端のスペースに置かれます。
貯蔵されたワインは、毎年右へ1スペース移動され貯蔵庫内で熟成されます。
ワインは貯蔵庫内で熟成されるに従って、その価値がアップしていきますが、
貯蔵庫の一番右端のスペースからはみ出たワインは廃棄されます。
右の4つのタイルの山はワイン専門家タイルです。
左上が外観(青)、右上が味(赤)、左下が香り(緑)、右下がアルコール度(黄)です。
ワイン試飲品評会でこれらのワイン専門家タイルをプレイすると、タイルの特徴の評価点を獲得できます。

これがワイン試飲品評会の品評会スペースです。
プレイヤーがワイン試飲品評会に出品する場合、
出品するワインの価値に応じた品評会タイルを、左にある4つのスペースのいずれかに置きます。
品評会タイルをこれらのスペースのいずれかに置くと直ちに、
・現金3000バゴスを得る(上段)
・任意のワイン専門家タイル1枚を得る(中段)
・2品評会点を得点する(下段)
といった、スペース毎に定められた特典を得ます。
そして、そのスペースに描かれた2つの特徴ごとに、
品評会エリアの右にある特徴と品評会点の対比表から、その品評会点を割り出して得点します。
得点した品評会点だけ、品評会エリアの外周に設けられた品評会点トラック上の品評会点マーカーを進めます。
プレイヤーは、品評会タイルに書かれた数字の枚数分だけ品評会でワイン専門家タイルをプレイできます。
ワイン試飲品評会では、
ワイン専門家タイルによる得点が加算されて、品評会点が高いプレイヤーから順に該当する勝利点を獲得します。

ボード上には、このようにアクションスペースが9つあります。
左上から右へ、さらに下段へ順に、
・ブドウ園の購入
・貯蔵庫の購入
・ワイン専門家タイルの購入
・パス/品評会への出品を公表
・醸造学者の採用
・ワインの輸出
・ワインの売却
・銀行(現金の引きだし、現金の預け入れ、投資)
任意のアクションスペースにアクションマーカーを移動してアクションを実行します。
ただし移動先に他のプレイヤーのアクションマーカーがある場合は、
そのプレイヤーに1000バゴス支払わなければなりません。
さらに移動先が隣接するスペースでない場合も、今度は銀行に1000バゴス支払わなければなりません。
さらに移動先にラウンド/課税マーカーがある場合も、銀行に1000バゴス支払わなければなりません。
ゲームは6ラウンド(6年間)、
1ラウンドは、
・ラウンド開始ステップ
ヴィンテージタイルを開き、その指示に従って品評会エリアの特徴マーカーを移動します。
4と6ラウンドには、裏返しになっているワイン専門家タイルを表にします。
・アクションステップ
2つのアクションフェイズで構成され、手番順にプレイヤーは2つのアクションを実行します。
・管理ステップ
投資額に応じて利子を受け取ったり、支払います。
醸造学者に給料を支払います。
・生産ステップ
倉庫および貯蔵庫にある全てのワインタイルを1スロット右に移動します。
貯蔵庫の場合は、移動により熟成されてワインの価値がアップします。
移動先にスロットが無い場合、ワインは廃棄されます。
ブドウ園がある土地では、ワインが生産され倉庫または貯蔵庫の左端のスロットにワインタイルを置きます。
・ワイン試飲品評会ステップ(3、5、6ラウンドのみ)
ワインの試飲品評会が実施され、品評点に応じて勝利点を獲得します。
で構成されています。
ゲームの進行は、
ラウンド/課税マーカーを各アクションスペースの上のステップトラックに置くことで管理します。
上段の左から1~3ラウンド、中段の左端が4ラウンド、右端が5ラウンド、下段の右端が6ラウンド。
ステップトラックの、1と2はアクションステップ(1:アクションフェイズ1、2:アクションフェイズ2)、
Bは管理ステップ、ワインボトルのイラストは生産ステップ、ブドウのイラストはワイン試飲品評会ステップ。
4と6ラウンドの最初にあるイラストは、裏返ったワイン専門家タイルを表にかえす処理を、
ワイン試飲品評会ステップのイラストの下にあるイラストは、
品評会の結果に応じて、評価が低かった順に手番順を変える処理を行うことをそれぞれ表しています。
ワインの生産価値は、以下のように計算されます。
・土地にあるブドウ園1つにつき+2
・土地にある醸造所1つにつき+1
・とちにいる醸造学者1人につき+2
・ヴィンテージタイルの左下に書かれている天候値により+2~-2
またワインを売却や輸出、品評会に出品する時のワインの価値は、以下のように計算されます。
・ワインの生産価値が基本値となります。
・ワインが貯蔵庫に保管されている場合は、熟成期間により+1/+3/+5
・生産した地域の名声駒を使用する場合、その地域の駒マスにおかれた地域名声駒を1~2個取り除き、
取り除いた駒1個につきワインの価値を+1します。
ルールが結構膨大で、とてもその全容を説明しきれません。
テストプレイを前日に実施しましたが、説明が長くなってウンザリするほど時間がかかってしまいました。
しかしながら、本プレイでは意外とサクサク進んで重量級にしては短時間で終わりました。


上が私の、下がツレのそれぞれプレイヤーボードです。
どうみても私の土地のほうがブドウ園や醸造所が充実していますが、勝利点はなんと同点。
共に輸出を一切していなかったために、所有しているお金で勝敗が決まりツレの大勝利。
ツレは品評会に重点を置いて勝利点を稼ぎ、私は理事の特権の主要な乗算ボーナスを押さえて得点。
農場への出費が多かった分だけ金回りが悪くなった私と、投資で結構稼いだツレとの差が勝敗を分けました。
何度も言うようですが、結構ルールが多くて苦労しますが、
個々のルールは理にかなったものなので、プレイでの混乱が無く意外とスムーズにプレイできました。
充実したプレイ感が味わえる骨太の作品です。
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