- Date: Sat 19 10 2013
- Category: ボードゲームのレビュー
- Tags: エルグランデ El Grande 世界のボードゲーム ボードゲーム boardgame 二人プレイ 二人用ゲーム
- Community: テーマ "ボードゲームのレビュー" ジャンル "趣味・実用"
- Response: Comment 8 Trackback 0
エルグランデ El Grande 2013/10/18
レビュー記事一覧 世界のボードゲームランキング BGA賞受賞作品
一領土の大公となって騎士を従えて、スペインでの勢力拡大をはかる「エルグランデ」です。
「エルグランデ El Grande 」 プレイ人数2-5人 12歳以上 プレイ時間120分
★★★★★★★★☆☆

スペインを表すゲームボードには、9つの領土が描かれています。
【写真1】ゲームボード

南にはアルハンブラ宮殿で有名なグラナダ(Granada)も。ここは是非とも我が領地にしたいものです。
【写真2】大公/騎士駒と秘密のディスク、パワーカード

左上の大きいキューブが大公駒で、その下の小さい10個のキューブが騎士駒、真ん中が秘密のディスク、
右端がパワーカードです。
各プレイヤーは、
大公駒1個と騎士駒10個、秘密のディスク1枚、パワーカード13枚をもってゲームをスタートします。
各プレイヤー毎に騎士駒は全部で31個あり、残りの21個はストックに置かれて待機状態となります。
手持ちの騎士駒1個は、得点を管理するために使用されるので、
ゲームに登場する騎士駒は、各プレイヤーごとにMAX30個となります。
【写真3】ミニスコアボードとキング駒、ラウンドカウンター、タワー

左の2枚のタイルはミニスコアボードで、中央上の大きな人形の駒がキング駒、
その下の小さな黒いキューブはラウンドの進行を管理するラウンドカウンター、
右がタワーでゲームボードの右下隅の所定の領土に配置されます。
【写真4】領土カード

ゲーム開始時に、このような9つの領土の名前が書かれた9枚の領土カードをシャッフルして山札とし、
一番上のカードを引いて、カードに書かれた領土にキング駒を置きます。
引き続き、
各プレイヤーは1枚ずつ領土カードを引いて、その領土に大公駒と2個の騎士駒を置き自分の領土とします。
ゲーム中に数回得点計算が行われますが、
得点計算時に9つある領土およびタワー毎に置かれている騎士駒数によってプレイヤーが順位付けされます。
つまり置かれた騎士駒の数によって、その領土での勢力争いが決するわけで、ルールはいたってシンプルです。
【写真5】得点計算例

Granada(グラナダ)の地名の上に描かれた横並びの3つのダイスの出目(6/3/1)のような表示が、
スコアボードと呼ばれるもので、領土ごとに描かれています。
得点計算時に、この領土(グラナダ)では1位のプレイヤーが6点、2位が3点、3位が1点を得点します。
ただし、2人プレイの場合では1位のみ、3人プレイでは1~2位、4人プレイでは1~3位まで得点できます。
さらにその領土に最も多くの騎士駒を置いている1位のプレイヤーに限り、以下のボーナス点も獲得できます。
・自分の大公駒を置いていれば +2得点
・その領土にキング駒が置かれていれば +2得点
スコアボードは領土によって異なるために、領土間の価値の高低が戦略に大きく影響します。
また、得点計算時に大公駒や特にキング駒の位置がとても重要となります。
プレイヤーは、自分の限られた戦力を9つある領土にいかに分配するかがカギとなるわけですが、
騎士駒の領土への配置は、以下のアクションカードを用いて行います。
【写真6】アクションカード裏面

描かれた騎士の数によってアクションカードを5つの山に分類し、山ごとに十分にシャッフルします。
【写真7】アクションカード表面

ラウンドの開始時点で、5つの山の一番上のアクションカードをそれぞれ表に向けます。
プレイヤーは、自分の手番(ターン)にアクションカードを1枚だけ選択し、
選んだアクションカードで、以下の2つのアクションを実行できます。
・アクションカードに描かれている騎士の数だけ、
手持ちの騎士駒を手元からゲームボード上(領土)に配置させることができます。
ただし、
騎士駒を置ける領土は、キング駒が置かれている領土に隣接している領土とタワーの中に限られます。
・アクションカードに書かれているアクションを実行または阻止する(実行しないでおく)ことができます。
【写真8】アクションカードの実例

このアクションカードであれば、
・カードの下には5人の騎士が描かれているので、
騎士駒を5個までキング駒が置かれている領土に隣接している領土とタワーの中に置くことができます。
・カードに書かれているように、キング駒をタワー以外の任意の領土に移動することができます。
この2つのアクションはどちらを先に実行しても構いません。
またカードに書かれたアクションは、アクションカードを選んでおいて、あえて実行しないでおく、
すなわち、他のプレイヤーが実行するのを阻止することもできます。
このカードを使うと、
騎士駒の配置に先立ち、騎士駒を配置したい領土に隣接した領土にキング駒を移動することにより、
どこの領土であっても騎士駒を配置することができるようになります。
【写真9】パワーカード

パワーカードには、1~13までの数字とともに一部のカードを除き中央に騎士が描かれています。
ラウンドの始めに、各プレイヤーは順にパワーカード1枚を場にプレイします。
プレイするにあたって、プレイヤーは既に場に出ているカードと同じパワーカードを出すことができません。
最も大きな数字のパワーカードを出したプレイヤーが、
最初に手番(ターン)を実行し、以降時計回りに順に実行していきます。
手番の最初にプレイヤーは、
プレイしたパワーカードに描かれた騎士の数だけ、騎士駒をストックから取り手元に移動します。
プレイしたパワーカードの数字が大きいほど、
早い手番で望みのアクションカードを獲得できる確率が高まりますが、獲得できる騎士駒数は少なくなります。
ちなみに13のカードをプレイできれば、これ以上大きな数字がありませんので、
手番は必ず一番となり、望みのアクションカードを手に入れることができますが、
カードには騎士が全く描かれていないので、ストックから騎士駒を1つも獲得することができません。
パワーカードは使い捨てなので、どのラウンドでどのカードを使うかが重要な戦略の一つとなります。
パワーカードをプレイする順番は、
1つ前のラウンドで最後に手番を行ったプレイヤーから始め、時計回りに順にプレイしていきます。
【写真10】アクションカードの種類


これらはアクションカードの一部ですが、
アクションの内容は、非常に多種多様で常にプレイヤーの選択を悩ませます。
キング駒だけでなく、領土に配置された騎士駒(他プレイヤーのものも含む)や大公駒の移動をはじめとして、
特定の領土の得点計算を実行させたり、スコアボードをミニスコアボードに置き換えたり、
使用したパワーカードを復活させたりする等々。
【写真11】ラウンドチャート

ゲームの進行は、このゲームボード左に設けられたラウンドチャートを使用して管理します。
ゲームスタート時に、黒いキューブのラウンドカウンターをチャートの1のスペースに置きます。
各ラウンドの開始時点で、カウンターを1マス進めます。
秘密のディスクのマスにカウンターがきたら、以下のステップに従い得点計算を行います。
(得点計算は3/6/9ラウンドの次に行い、ゲーム中に合計3回行われます。)
・秘密のディスクを使用して各プレイヤーは領土を1つ選びます。
・タワーの中の全ての騎士駒を公開して、タワーも他の領土と同様に得点を計算します。
・各プレイヤーは、タワーの中にある自分の騎士駒を全て秘密のディスクで指定した領土に移動します。
・各領土での得点を個別に計算します。
得点計算時には、カウンターを横方向に移動させてプレイを管理します。
すなわち、秘密のディスク→タワー→騎士→9つの領土の順にカウンターを移動させて、
各マスに対応する得点処理を実行していけば、得点計算をミスなく確実に進めることができます。
【写真12】秘密のディスク

秘密のディスクで指定した領土にタワー内の騎士駒を移動すると、各地で逆転劇が勃発します。
このタワー内の騎士駒の行き先の予測が非常に重要となります。
加えて、得点計算直前の3/6/9ラウンドでのアクションが得点に大きく影響します。
特に騎士駒の配置を制約するキング駒の位置が重要です。
キング駒が置かれた領土にはボーナス点がつくことに加えて、
キング駒が置かれた領土には例外なしに一切の変更が許されないので、タワーから騎士を送ることができません。
キング駒を得点計算直前に移動して、特定の領土を不可侵にして守るという戦略もあるわけで…。
ということになると、その一つ前の2/5/8ラウンドでの手番の順番も非常に重要となります。
なぜなら、3/6/9ラウンドでのパワーカードを出す順番に影響するからです。
と考えていくと、どのラウンドでどのパワーカードを使うかも非常に重要となり…、頭がパニックになります。
陣取りタイプのボードゲームとしては、欠くことのできない名作「エルグランデ」。
ボードゲーム史上に今後も長く名を残すことは間違いないでしょう。
年月を経ても、その面白さが陰ることのない素晴らしい作品です。
一領土の大公となって騎士を従えて、スペインでの勢力拡大をはかる「エルグランデ」です。
「エルグランデ El Grande 」 プレイ人数2-5人 12歳以上 プレイ時間120分
★★★★★★★★☆☆

スペインを表すゲームボードには、9つの領土が描かれています。
【写真1】ゲームボード

南にはアルハンブラ宮殿で有名なグラナダ(Granada)も。ここは是非とも我が領地にしたいものです。
【写真2】大公/騎士駒と秘密のディスク、パワーカード

左上の大きいキューブが大公駒で、その下の小さい10個のキューブが騎士駒、真ん中が秘密のディスク、
右端がパワーカードです。
各プレイヤーは、
大公駒1個と騎士駒10個、秘密のディスク1枚、パワーカード13枚をもってゲームをスタートします。
各プレイヤー毎に騎士駒は全部で31個あり、残りの21個はストックに置かれて待機状態となります。
手持ちの騎士駒1個は、得点を管理するために使用されるので、
ゲームに登場する騎士駒は、各プレイヤーごとにMAX30個となります。
【写真3】ミニスコアボードとキング駒、ラウンドカウンター、タワー

左の2枚のタイルはミニスコアボードで、中央上の大きな人形の駒がキング駒、
その下の小さな黒いキューブはラウンドの進行を管理するラウンドカウンター、
右がタワーでゲームボードの右下隅の所定の領土に配置されます。
【写真4】領土カード

ゲーム開始時に、このような9つの領土の名前が書かれた9枚の領土カードをシャッフルして山札とし、
一番上のカードを引いて、カードに書かれた領土にキング駒を置きます。
引き続き、
各プレイヤーは1枚ずつ領土カードを引いて、その領土に大公駒と2個の騎士駒を置き自分の領土とします。
ゲーム中に数回得点計算が行われますが、
得点計算時に9つある領土およびタワー毎に置かれている騎士駒数によってプレイヤーが順位付けされます。
つまり置かれた騎士駒の数によって、その領土での勢力争いが決するわけで、ルールはいたってシンプルです。
【写真5】得点計算例

Granada(グラナダ)の地名の上に描かれた横並びの3つのダイスの出目(6/3/1)のような表示が、
スコアボードと呼ばれるもので、領土ごとに描かれています。
得点計算時に、この領土(グラナダ)では1位のプレイヤーが6点、2位が3点、3位が1点を得点します。
ただし、2人プレイの場合では1位のみ、3人プレイでは1~2位、4人プレイでは1~3位まで得点できます。
さらにその領土に最も多くの騎士駒を置いている1位のプレイヤーに限り、以下のボーナス点も獲得できます。
・自分の大公駒を置いていれば +2得点
・その領土にキング駒が置かれていれば +2得点
スコアボードは領土によって異なるために、領土間の価値の高低が戦略に大きく影響します。
また、得点計算時に大公駒や特にキング駒の位置がとても重要となります。
プレイヤーは、自分の限られた戦力を9つある領土にいかに分配するかがカギとなるわけですが、
騎士駒の領土への配置は、以下のアクションカードを用いて行います。
【写真6】アクションカード裏面

描かれた騎士の数によってアクションカードを5つの山に分類し、山ごとに十分にシャッフルします。
【写真7】アクションカード表面

ラウンドの開始時点で、5つの山の一番上のアクションカードをそれぞれ表に向けます。
プレイヤーは、自分の手番(ターン)にアクションカードを1枚だけ選択し、
選んだアクションカードで、以下の2つのアクションを実行できます。
・アクションカードに描かれている騎士の数だけ、
手持ちの騎士駒を手元からゲームボード上(領土)に配置させることができます。
ただし、
騎士駒を置ける領土は、キング駒が置かれている領土に隣接している領土とタワーの中に限られます。
・アクションカードに書かれているアクションを実行または阻止する(実行しないでおく)ことができます。
【写真8】アクションカードの実例

このアクションカードであれば、
・カードの下には5人の騎士が描かれているので、
騎士駒を5個までキング駒が置かれている領土に隣接している領土とタワーの中に置くことができます。
・カードに書かれているように、キング駒をタワー以外の任意の領土に移動することができます。
この2つのアクションはどちらを先に実行しても構いません。
またカードに書かれたアクションは、アクションカードを選んでおいて、あえて実行しないでおく、
すなわち、他のプレイヤーが実行するのを阻止することもできます。
このカードを使うと、
騎士駒の配置に先立ち、騎士駒を配置したい領土に隣接した領土にキング駒を移動することにより、
どこの領土であっても騎士駒を配置することができるようになります。
【写真9】パワーカード

パワーカードには、1~13までの数字とともに一部のカードを除き中央に騎士が描かれています。
ラウンドの始めに、各プレイヤーは順にパワーカード1枚を場にプレイします。
プレイするにあたって、プレイヤーは既に場に出ているカードと同じパワーカードを出すことができません。
最も大きな数字のパワーカードを出したプレイヤーが、
最初に手番(ターン)を実行し、以降時計回りに順に実行していきます。
手番の最初にプレイヤーは、
プレイしたパワーカードに描かれた騎士の数だけ、騎士駒をストックから取り手元に移動します。
プレイしたパワーカードの数字が大きいほど、
早い手番で望みのアクションカードを獲得できる確率が高まりますが、獲得できる騎士駒数は少なくなります。
ちなみに13のカードをプレイできれば、これ以上大きな数字がありませんので、
手番は必ず一番となり、望みのアクションカードを手に入れることができますが、
カードには騎士が全く描かれていないので、ストックから騎士駒を1つも獲得することができません。
パワーカードは使い捨てなので、どのラウンドでどのカードを使うかが重要な戦略の一つとなります。
パワーカードをプレイする順番は、
1つ前のラウンドで最後に手番を行ったプレイヤーから始め、時計回りに順にプレイしていきます。
【写真10】アクションカードの種類


これらはアクションカードの一部ですが、
アクションの内容は、非常に多種多様で常にプレイヤーの選択を悩ませます。
キング駒だけでなく、領土に配置された騎士駒(他プレイヤーのものも含む)や大公駒の移動をはじめとして、
特定の領土の得点計算を実行させたり、スコアボードをミニスコアボードに置き換えたり、
使用したパワーカードを復活させたりする等々。
【写真11】ラウンドチャート

ゲームの進行は、このゲームボード左に設けられたラウンドチャートを使用して管理します。
ゲームスタート時に、黒いキューブのラウンドカウンターをチャートの1のスペースに置きます。
各ラウンドの開始時点で、カウンターを1マス進めます。
秘密のディスクのマスにカウンターがきたら、以下のステップに従い得点計算を行います。
(得点計算は3/6/9ラウンドの次に行い、ゲーム中に合計3回行われます。)
・秘密のディスクを使用して各プレイヤーは領土を1つ選びます。
・タワーの中の全ての騎士駒を公開して、タワーも他の領土と同様に得点を計算します。
・各プレイヤーは、タワーの中にある自分の騎士駒を全て秘密のディスクで指定した領土に移動します。
・各領土での得点を個別に計算します。
得点計算時には、カウンターを横方向に移動させてプレイを管理します。
すなわち、秘密のディスク→タワー→騎士→9つの領土の順にカウンターを移動させて、
各マスに対応する得点処理を実行していけば、得点計算をミスなく確実に進めることができます。
【写真12】秘密のディスク

秘密のディスクで指定した領土にタワー内の騎士駒を移動すると、各地で逆転劇が勃発します。
このタワー内の騎士駒の行き先の予測が非常に重要となります。
加えて、得点計算直前の3/6/9ラウンドでのアクションが得点に大きく影響します。
特に騎士駒の配置を制約するキング駒の位置が重要です。
キング駒が置かれた領土にはボーナス点がつくことに加えて、
キング駒が置かれた領土には例外なしに一切の変更が許されないので、タワーから騎士を送ることができません。
キング駒を得点計算直前に移動して、特定の領土を不可侵にして守るという戦略もあるわけで…。
ということになると、その一つ前の2/5/8ラウンドでの手番の順番も非常に重要となります。
なぜなら、3/6/9ラウンドでのパワーカードを出す順番に影響するからです。
と考えていくと、どのラウンドでどのパワーカードを使うかも非常に重要となり…、頭がパニックになります。
陣取りタイプのボードゲームとしては、欠くことのできない名作「エルグランデ」。
ボードゲーム史上に今後も長く名を残すことは間違いないでしょう。
年月を経ても、その面白さが陰ることのない素晴らしい作品です。
スポンサーサイト
自作されたのでしょうか。
可能でしたらばお分けいただけたら嬉しいです。