- Date: Thu 17 01 2013
- Category: ボードゲームのレビュー
- Tags: 蟻の国 Myrmes 世界のボードゲーム ボードゲーム boardgame 二人プレイ 二人用ゲーム
- Community: テーマ "ボードゲームのレビュー" ジャンル "趣味・実用"
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蟻の国 Myrmes 2013/1/16
蟻の生活を描いた「蟻の国」です。
「蟻の国 Myrmes」プレイ人数2-4人 13歳以上 プレイ時間60-120分間

蟻の国では、蟻のコロニー同士が互いを支配しようと争っています。
幼虫から育児蟻、働き蟻、兵隊蟻とそれこそなんでも蟻です。 大将! 今日はナンカご機嫌ですね。

中央がゲームボード、左右の2枚がプレイヤーボード。
各プレイヤーは蟻のコロニー1つを担当し、
タイルの配置や獲物の捕獲、女王蜂への給餌、目的達成により勝利点を得ます。
(続きを読む)
ゲームは3年間にわたってプレイされ、各年は4つの季節(ターン)に分かれています。
さらに春と夏、秋は以下の6フェイズに分かれていて、プレイヤーは各フェイズに応じてアクションを行います。
1.イベント
2.誕生
3.働き蟻
4.収穫
5.仕事場
6.ターン終了
冬だけは定められた食料を消費するだけで、食料が不足した場合は勝利点を失います。

年の始めには季節ダイス3個を振り、季節トラックの上に置きます。
季節ダイスの出目は、季節毎のイベントフェイズで使用します。
左から春(緑色のダイス)、夏(黄色)、秋(赤色)、
そして右端は冬のスペースで年度トラックとしても使われ、ここには年度マーカーが置かれます。
マーカーが一番上のスペースに置かれていて、現在一年目をプレイしていることを表しています。
緑のキューブのイラストは冬を越すために必要となる食料駒のことで、
一年目の冬には食料駒4個、二年目には食料駒5個、三年目には食料駒6個を消費することを表しています。
支払えない食料駒1個につき、3勝利点を失います。

蟻のコロニーを表すプレイヤーボードです。
このゲームには、ルールブック以外にプレイヤーエイドといったプレイを助けるものが付属していません。
その代わりに、ゲームボードやプレヤーボードに主要な情報がほとんど印刷されています。
ちなみにプレイヤーボードには、各季節の6つのフェイズに相当する数字が該当するエリアに印刷されていて、
その数字を追って行くことで、順にフェイズを進めることができるようになっています。

数字1のエリアがイベントフェイズに使用するイベントトラックです。
イベントマーカーという自分の色のキューブを、季節ダイスの出目に相当する位置に置きます。
上の例では、季節ダイスの出目が5です。
イベントトラックに並んでいるダイスの目のイラストの下に描かれているアイコンは、
イベントの種類を表しています。
左から順に、
・レベル+1:コロニーの深度(後述)を1段階深くしてプレイできる。
・勝利点+1:獲得する全ての勝利点が+1される。
・幼虫+2:幼虫を1匹以上誕生させた場合、追加で2匹誕生する。
・収穫+3:収穫フェイズでフェロモンタイル(後述)から追加で3つの資源駒を収穫できる
・移動力+3:働き蟻の移動力が3増える。
・兵隊蟻+1:兵隊蟻を1匹以上誕生させた場合、追加で1匹誕生する。
・ヘクス+1:コロニーの深度(後述)が1段階深いレベルのフェロモンタイル(後述)を置くことができる。
・働き蟻+1:働き蟻を1匹以上誕生させた場合、追加で1匹誕生する。
といった特典がプレイ中の季節に限りプレイヤーに与えられます。
どの特典があたえられるかは、
イベントトラック上のイベントマーカーの位置すなわち季節ダイスの出目で決まります。
ただし、
幼虫駒をイベントマーカーの位置に置いて、イベントマーカーを左右どちらの方向でもズラすことができます。
イベントトラック上に置くことのできる幼虫駒の数には制限がないので、
十分な数の幼虫駒を持っていれば、イベントマーカーを任意の位置に移動することが可能となります。
例えば、上の例では季節ダイスの出目よって「兵隊蟻+1」の特典が与えられることになっていますが、
幼虫駒を4個使用すれば、「兵隊蟻+1」から「勝利点+1」にイベント(特典)を変更することができます。

数字2のエリアが育児室です。
誕生フェイズでは、この部屋に置かれている育児蟻駒を幼虫や兵隊蟻、働き蟻の誕生トラックに移動します。

ここは兵隊蟻部屋ですが、この部屋の横にあるのが兵隊蟻の誕生トラックです。
この誕生トラック上には育児蟻駒(六角柱)が2個置かれていて、誕生フェイズで1匹の兵隊蟻が生まれました。
誕生すると兵隊蟻フィギュアが置かれます。フィギュアはちょっとリアルすぎる?
兵隊蟻は育児蟻駒2個で1匹、育児蟻駒3個で2匹誕生します。
トラック横の三角形で誕生する数が表現されています。

ここは幼虫部屋です。白色のキューブが幼虫駒で、部屋の横にあるのが幼虫の誕生トラックです。
幼虫は育児蟻駒1個で1匹、育児蟻駒2個目からは育児蟻駒1個で2匹誕生します。
誕生トラックには育児蟻駒を3個まで置くことができます。3個置くと幼虫が5匹誕生します。

ここは働き蟻部屋です。この部屋の横にあるのが働き蟻の誕生トラックです。
働き蟻は育児蟻駒2個につき1匹、育児蟻駒を4個置いて2匹まで誕生させることができます。
このようにして、
誕生フェイズでは、育児蟻駒を幼虫や兵隊蟻、働き蟻の誕生トラックに配置してそれぞれの蟻を増やします。
イベントフェイズで、
「幼虫+2」や「兵隊蟻+1」、「働き蟻+1」を選択していると、それぞれ誕生する蟻の数が追加されます。
数字3のエリアは、この働き蟻部屋です。
働き蟻フェイズでは、この部屋にいる働き蟻フィギュアを使用して以下のアクションを行います。
・獲物の捕獲
・フェロモンの放散
・フェロモンの除去
・特殊タイルの配置

ゲームボードは地表を表しています。
コロニーの働き蟻は、トンネル出口トークンと呼ばれる円形のタイルから地表に出ます。
やや右の中央にある丸い穴が描かれたタイルが赤のプレイヤーのトンネル出口トークンです。
やや左寄り上方にも同様の出口があり、赤のプレイヤーのコロニーには合計2個の出口があります。
働き蟻は、出口から3ヘクス移動することができます。
イベントフェイズで「移動力+3」を選択していると、働き蟻は6ヘクス移動できます。
地表には、テントウムシとシロアリ、クモの3種類の獲物が存在します。
白色の円形タイルに、それぞれの獲物が描かれたものが獲物トークンです。
働き蟻はこの獲物トークンの上に移動して、兵隊蟻を呼び寄せて獲物を捕獲します。
テントウムシは兵隊蟻1匹を犠牲にして捕獲でき、食料駒2個を得ます。
シロアリは兵隊蟻1匹で、食料駒1個と2勝利点を獲得できます。
クモは兵隊蟻2匹で、食料駒1個と4勝利点を獲得できます。
獲物の捕獲で兵隊蜂は失いますが、働き蜂は失われず残った移動力を使用して更に移動できます。
ボード上にある数匹の蟻が描かれた赤や青の異形の様々なサイズのタイルは、フェロモンタイルです。
働き蟻は、自分のいる場所にフェロモンタイルを置くことができます。
ただしフェロモンタイルは、空いたヘクスにしか置くことができません。
他のフェロモンタイルや特殊タイル(後述)、出口トークン、獲物トークンに重ねて置くことができません。
また、水域スペースにも置くことができません。

タイルが置かれていない初期の地表は、
土と石、草、茸の生えている草、水域の5種類のヘクスで構成されています。
水域以外の4種類のヘクスに、働き蟻を移動させてフェロモンタイルを置くことができます。
フェロモンタイルを置いたら、直ちに土のヘクスの所には土粒駒を、石のヘクスには石粒駒を、
草のヘクスには食料駒を、それぞれ置いたフェロモンタイルの上に置きます。茸のヘクスには何も置きません。
フェロモンタイルを置いた働き蟻は、たとえ移動力が残っていたとしても失われます。
配置することができるフェロモンタイルのサイズは、
コロニーの深度で決まり、深度が深くなるに従って大きくなります。
サイズの大きいフェロモンタイルは、配置した時点で獲得できる勝利点が表示されています。
また、「レベル+1」や「ヘクス+1」のイベントを選択していると、
より大きなフェロモンタイルを配置することができます。
フェロモンタイルに置かれた資源駒は、次の収穫フェイズで獲得することができます。
全ての資源駒が収穫されてしまった空のフェロモンタイルは、
働き蟻が空のタイルまで移動して、土粒駒1個を消費することにより取り除くことができます。
取り除かれたタイルは、以降ゲームで使用することができません。
他のプレイヤーの空のフェロモンタイルも同様に取り除くことができますが、
他のプレイヤーのタイルに侵入するには、兵隊蟻1匹を犠牲にしなければなりません。
他のプレイヤーの空のフェロモンタイルを排除すると、そのタイルの勝利点を獲得することができます。
自分のタイルでは、配置時に獲得できますが取り除く時には獲得できません。
地表に配置されたタイルは、そのサイズの大小に拘わらず1つのヘクスと見做され移動力1で移動できます。
ただし他のプレイヤーのタイルに侵入するたびに、兵隊蟻1匹を犠牲にしなければなりません。

右側に縦に並んでいる3種類のタイルが特殊タイルです。
上から順にサブコロニー、資源地、アブラムシ農場です。
ちなみに左側のキューブは上から順に、石粒駒(灰)、食料駒(緑)、土粒駒(茶)、幼虫駒(白)です。
アブラムシ農場と資源地はコロニーの深度が1レベル以上で、サブコロニーは深度が3レベルで建設できます。
特殊タイルはフェロモンタイルと同様に働き蟻を使用して空いたヘクスに建設できますが、
アブラムシ農場の建設には石粒駒1個を、資源地には食料駒1個、
サブコロニーには土粒駒1個と石粒駒1個、食料駒1個の合計3個が、それぞれ必要となります。
建設した特殊タイルの上には、所有者を示すために自分の色の特殊タイルマーカーを1個置きます。
特殊タイルも配置すると、使用した働き蟻は移動力が残っているか否かに拘わらず取り除かれます。
地表に出かけた働き蟻は、アクションが終わると直ちに取り除かれコロニーに戻ることはありません。
ただコロニー内で働かせた場合は、ターン終了フェイズに働き蟻部屋に戻ります。

これはコロニー深度トラックで、
左の縦に並んでいる4つのスペースは、コロニー内で働き蟻が働くところです。
上から順に、
・幼虫駒1個を得る。
・食料駒1個を得る。
・土粒駒か石粒駒のいずれか1個を得る。
・女王蜂に食料駒1個を給餌して2勝利点を得る。
ただし、働き蟻は現在のコロニーの深度より上のスペースでしか働くことができません。
現在のコロニーの深度は、中央の円形のスペースにコロニー深度マーカーを置くことで明示されています。
上の例では、このコロニーの深度はレベル2で、上から3つのスペースで働くことができます。
一番上がレベル0(スタート時のレベル)で、一番下が最も深いレベル3です。
右側の表示は上から順に以下の内容を表しています。
・レベル0では、
置けるフェロモンタイルのサイズが2ヘクス
働き蟻の移動力は3
フェロモンタイルを取り除くには土粒駒1個が必要
・レベル1では、
置けるフェロモンタイルのサイズが3ヘクス
資源地の建設には食料駒1個が必要(資源地が建設できるようになる)
アブラムシ農場の建設には石粒駒1個が必要(アブラムシ農場が建設できるようになる)
・レベル2では、
置けるフェロモンタイルのサイズが4ヘクス
貯蔵庫(後述)のスペースが4から6に増える
・レベル3では、
置けるフェロモンタイルのサイズが5ヘクス
サブコロニーの建設には土粒駒1個と石粒駒1個と食料駒1個が必要(サブコロニーが建設できるようになる)
各スペースに働き蟻を1匹だけ働かせることができます。

数字4は貯蔵庫です。
続く収穫フェイズでは、
地表に配置したフェロモンタイル1枚あたり、その上に置かれている資源駒1個を収穫して貯蔵庫に置きます。
「収穫+3」のイベントを選択していた場合は、さらに3個まで任意のタイルから収穫できます。
さらに、アブラムシ農場からは食料駒1個を、資源地からは土粒駒1個または石粒駒1個を、
サブコロニーでは2勝利点をそれぞれ獲得できます。

数字5は仕事場です。
誕生フェイズでは、育児蟻駒を誕生トラックに配置して蟻を誕生させるのですが、
実は蟻を誕生させるだけでなく、
誕生フェイズに育児蟻駒を、この仕事場に配置して特別なアクションを実行することもできます。

仕事場フェイズでは仕事場に配置した育児蟻駒を、この仕事場エリアに移動してアクションを行います。
仕事場エリアでのアクションは以下の4つがあります。
・新しいトンネル出口を作る
・コロニーの深度を1段階深くする
・育児蟻を増やす
・目的の達成
仕事エリアの左のスペースへ仕事場から育児蟻駒を移動すると、
地表にある自分の所有物(タイルなど)に隣接してトンネル出口を新しく設けることができます。
また、トンネル出口を新しく設けると土粒駒1個が獲得できます。
中央上のスペースでは、
コロニー深度トラックに表示されている資源を支払って、コロニーの深度を1段階だけ深くすることができます。
中央下のスペースでは、
食料駒2個と幼虫駒2個で、新しく育児蟻駒1個を追加することができます。
右のスペースでは、
目的タイルに示された目的を達成して勝利点を得ることができます。

これが目的タイルです。3つのレベルに分けられていて、
各レベル毎に2つのタイルが、ゲームスタート時点でランダムに選ばれ目的タイルスペースに置かれます。
左の2枚がレベル1、中央がレベル2、右がレベル3です。
各目的タイル毎に、
最初に目的を達成したプレイヤーは育児蟻駒を一番左端のスペースにおいて所定の勝利点を獲得します。
最初に目的を達成したプレイヤーには、
目的タイルのレベル1/2/3に応じて、勝利点6/9/12が与えられます。
2番目に目標を達成したプレイヤーには、
プレイ人数2/3/4人に応じて、勝利点5/4/3が達成した目的のレベルに拘わらず一律与えられます。
目的タイルに示された目的は、
資源駒を支払って達成できるものから、タイルや獲物の関するものまで様々なもの数多くが存在します。
プレイするごとに、その中の6枚だけがランダムに選ばれてボードに配置されます。

数字6はターン終了フェイズを表すイラストです。
ターン終了フェイズでは、
・イベントフェイズで使用した幼虫駒をストックに戻します。
・貯蔵庫に入りきらない資源駒はストックに戻されます。
貯蔵庫には、コロニー深度がレベル1までは資源駒4個、レベル2からは資源駒6個 保管できます。
・コロニー内で働いた働き蟻は働き蟻部屋に戻ります。
・育児蟻駒を回収して、育児蟻部屋に戻します。
ただし、目的タイルスペースに置いた育児蟻駒だけは育児蟻部屋には戻ることはありません。
・今終わった季節のダイスをボード上から取り除きます。
・スタートプレイヤートークンを左隣りのプレイヤーに渡します。
・次の季節のターンとなります。
数字(7)は冬の季節を表すイラストです。
冬の季節には前述した通り年度毎に定められた数の食料駒を消費するだけですが、
・保有する兵隊蟻1匹につき、消費する食料駒1個少なくて済みます。
・不足の食料駒1個につき、3勝利点を失います。
領地の奪い合いでは完全に負けましたが、目的の達成で着実に勝利点を重ねた私が僅差で勝利しました。
ルールも複雑で、かなり凝った、結構マニアックなゲームですが、嫌いではありません。
まあ、フィギュアが思ったより小さいですが少しリアルなので好き嫌いが生じるかもしれません。
「蟻の国 Myrmes」プレイ人数2-4人 13歳以上 プレイ時間60-120分間

蟻の国では、蟻のコロニー同士が互いを支配しようと争っています。
幼虫から育児蟻、働き蟻、兵隊蟻とそれこそなんでも蟻です。 大将! 今日はナンカご機嫌ですね。

中央がゲームボード、左右の2枚がプレイヤーボード。
各プレイヤーは蟻のコロニー1つを担当し、
タイルの配置や獲物の捕獲、女王蜂への給餌、目的達成により勝利点を得ます。
(続きを読む)
ゲームは3年間にわたってプレイされ、各年は4つの季節(ターン)に分かれています。
さらに春と夏、秋は以下の6フェイズに分かれていて、プレイヤーは各フェイズに応じてアクションを行います。
1.イベント
2.誕生
3.働き蟻
4.収穫
5.仕事場
6.ターン終了
冬だけは定められた食料を消費するだけで、食料が不足した場合は勝利点を失います。

年の始めには季節ダイス3個を振り、季節トラックの上に置きます。
季節ダイスの出目は、季節毎のイベントフェイズで使用します。
左から春(緑色のダイス)、夏(黄色)、秋(赤色)、
そして右端は冬のスペースで年度トラックとしても使われ、ここには年度マーカーが置かれます。
マーカーが一番上のスペースに置かれていて、現在一年目をプレイしていることを表しています。
緑のキューブのイラストは冬を越すために必要となる食料駒のことで、
一年目の冬には食料駒4個、二年目には食料駒5個、三年目には食料駒6個を消費することを表しています。
支払えない食料駒1個につき、3勝利点を失います。

蟻のコロニーを表すプレイヤーボードです。
このゲームには、ルールブック以外にプレイヤーエイドといったプレイを助けるものが付属していません。
その代わりに、ゲームボードやプレヤーボードに主要な情報がほとんど印刷されています。
ちなみにプレイヤーボードには、各季節の6つのフェイズに相当する数字が該当するエリアに印刷されていて、
その数字を追って行くことで、順にフェイズを進めることができるようになっています。

数字1のエリアがイベントフェイズに使用するイベントトラックです。
イベントマーカーという自分の色のキューブを、季節ダイスの出目に相当する位置に置きます。
上の例では、季節ダイスの出目が5です。
イベントトラックに並んでいるダイスの目のイラストの下に描かれているアイコンは、
イベントの種類を表しています。
左から順に、
・レベル+1:コロニーの深度(後述)を1段階深くしてプレイできる。
・勝利点+1:獲得する全ての勝利点が+1される。
・幼虫+2:幼虫を1匹以上誕生させた場合、追加で2匹誕生する。
・収穫+3:収穫フェイズでフェロモンタイル(後述)から追加で3つの資源駒を収穫できる
・移動力+3:働き蟻の移動力が3増える。
・兵隊蟻+1:兵隊蟻を1匹以上誕生させた場合、追加で1匹誕生する。
・ヘクス+1:コロニーの深度(後述)が1段階深いレベルのフェロモンタイル(後述)を置くことができる。
・働き蟻+1:働き蟻を1匹以上誕生させた場合、追加で1匹誕生する。
といった特典がプレイ中の季節に限りプレイヤーに与えられます。
どの特典があたえられるかは、
イベントトラック上のイベントマーカーの位置すなわち季節ダイスの出目で決まります。
ただし、
幼虫駒をイベントマーカーの位置に置いて、イベントマーカーを左右どちらの方向でもズラすことができます。
イベントトラック上に置くことのできる幼虫駒の数には制限がないので、
十分な数の幼虫駒を持っていれば、イベントマーカーを任意の位置に移動することが可能となります。
例えば、上の例では季節ダイスの出目よって「兵隊蟻+1」の特典が与えられることになっていますが、
幼虫駒を4個使用すれば、「兵隊蟻+1」から「勝利点+1」にイベント(特典)を変更することができます。

数字2のエリアが育児室です。
誕生フェイズでは、この部屋に置かれている育児蟻駒を幼虫や兵隊蟻、働き蟻の誕生トラックに移動します。

ここは兵隊蟻部屋ですが、この部屋の横にあるのが兵隊蟻の誕生トラックです。
この誕生トラック上には育児蟻駒(六角柱)が2個置かれていて、誕生フェイズで1匹の兵隊蟻が生まれました。
誕生すると兵隊蟻フィギュアが置かれます。フィギュアはちょっとリアルすぎる?
兵隊蟻は育児蟻駒2個で1匹、育児蟻駒3個で2匹誕生します。
トラック横の三角形で誕生する数が表現されています。

ここは幼虫部屋です。白色のキューブが幼虫駒で、部屋の横にあるのが幼虫の誕生トラックです。
幼虫は育児蟻駒1個で1匹、育児蟻駒2個目からは育児蟻駒1個で2匹誕生します。
誕生トラックには育児蟻駒を3個まで置くことができます。3個置くと幼虫が5匹誕生します。

ここは働き蟻部屋です。この部屋の横にあるのが働き蟻の誕生トラックです。
働き蟻は育児蟻駒2個につき1匹、育児蟻駒を4個置いて2匹まで誕生させることができます。
このようにして、
誕生フェイズでは、育児蟻駒を幼虫や兵隊蟻、働き蟻の誕生トラックに配置してそれぞれの蟻を増やします。
イベントフェイズで、
「幼虫+2」や「兵隊蟻+1」、「働き蟻+1」を選択していると、それぞれ誕生する蟻の数が追加されます。
数字3のエリアは、この働き蟻部屋です。
働き蟻フェイズでは、この部屋にいる働き蟻フィギュアを使用して以下のアクションを行います。
・獲物の捕獲
・フェロモンの放散
・フェロモンの除去
・特殊タイルの配置

ゲームボードは地表を表しています。
コロニーの働き蟻は、トンネル出口トークンと呼ばれる円形のタイルから地表に出ます。
やや右の中央にある丸い穴が描かれたタイルが赤のプレイヤーのトンネル出口トークンです。
やや左寄り上方にも同様の出口があり、赤のプレイヤーのコロニーには合計2個の出口があります。
働き蟻は、出口から3ヘクス移動することができます。
イベントフェイズで「移動力+3」を選択していると、働き蟻は6ヘクス移動できます。
地表には、テントウムシとシロアリ、クモの3種類の獲物が存在します。
白色の円形タイルに、それぞれの獲物が描かれたものが獲物トークンです。
働き蟻はこの獲物トークンの上に移動して、兵隊蟻を呼び寄せて獲物を捕獲します。
テントウムシは兵隊蟻1匹を犠牲にして捕獲でき、食料駒2個を得ます。
シロアリは兵隊蟻1匹で、食料駒1個と2勝利点を獲得できます。
クモは兵隊蟻2匹で、食料駒1個と4勝利点を獲得できます。
獲物の捕獲で兵隊蜂は失いますが、働き蜂は失われず残った移動力を使用して更に移動できます。
ボード上にある数匹の蟻が描かれた赤や青の異形の様々なサイズのタイルは、フェロモンタイルです。
働き蟻は、自分のいる場所にフェロモンタイルを置くことができます。
ただしフェロモンタイルは、空いたヘクスにしか置くことができません。
他のフェロモンタイルや特殊タイル(後述)、出口トークン、獲物トークンに重ねて置くことができません。
また、水域スペースにも置くことができません。

タイルが置かれていない初期の地表は、
土と石、草、茸の生えている草、水域の5種類のヘクスで構成されています。
水域以外の4種類のヘクスに、働き蟻を移動させてフェロモンタイルを置くことができます。
フェロモンタイルを置いたら、直ちに土のヘクスの所には土粒駒を、石のヘクスには石粒駒を、
草のヘクスには食料駒を、それぞれ置いたフェロモンタイルの上に置きます。茸のヘクスには何も置きません。
フェロモンタイルを置いた働き蟻は、たとえ移動力が残っていたとしても失われます。
配置することができるフェロモンタイルのサイズは、
コロニーの深度で決まり、深度が深くなるに従って大きくなります。
サイズの大きいフェロモンタイルは、配置した時点で獲得できる勝利点が表示されています。
また、「レベル+1」や「ヘクス+1」のイベントを選択していると、
より大きなフェロモンタイルを配置することができます。
フェロモンタイルに置かれた資源駒は、次の収穫フェイズで獲得することができます。
全ての資源駒が収穫されてしまった空のフェロモンタイルは、
働き蟻が空のタイルまで移動して、土粒駒1個を消費することにより取り除くことができます。
取り除かれたタイルは、以降ゲームで使用することができません。
他のプレイヤーの空のフェロモンタイルも同様に取り除くことができますが、
他のプレイヤーのタイルに侵入するには、兵隊蟻1匹を犠牲にしなければなりません。
他のプレイヤーの空のフェロモンタイルを排除すると、そのタイルの勝利点を獲得することができます。
自分のタイルでは、配置時に獲得できますが取り除く時には獲得できません。
地表に配置されたタイルは、そのサイズの大小に拘わらず1つのヘクスと見做され移動力1で移動できます。
ただし他のプレイヤーのタイルに侵入するたびに、兵隊蟻1匹を犠牲にしなければなりません。

右側に縦に並んでいる3種類のタイルが特殊タイルです。
上から順にサブコロニー、資源地、アブラムシ農場です。
ちなみに左側のキューブは上から順に、石粒駒(灰)、食料駒(緑)、土粒駒(茶)、幼虫駒(白)です。
アブラムシ農場と資源地はコロニーの深度が1レベル以上で、サブコロニーは深度が3レベルで建設できます。
特殊タイルはフェロモンタイルと同様に働き蟻を使用して空いたヘクスに建設できますが、
アブラムシ農場の建設には石粒駒1個を、資源地には食料駒1個、
サブコロニーには土粒駒1個と石粒駒1個、食料駒1個の合計3個が、それぞれ必要となります。
建設した特殊タイルの上には、所有者を示すために自分の色の特殊タイルマーカーを1個置きます。
特殊タイルも配置すると、使用した働き蟻は移動力が残っているか否かに拘わらず取り除かれます。
地表に出かけた働き蟻は、アクションが終わると直ちに取り除かれコロニーに戻ることはありません。
ただコロニー内で働かせた場合は、ターン終了フェイズに働き蟻部屋に戻ります。

これはコロニー深度トラックで、
左の縦に並んでいる4つのスペースは、コロニー内で働き蟻が働くところです。
上から順に、
・幼虫駒1個を得る。
・食料駒1個を得る。
・土粒駒か石粒駒のいずれか1個を得る。
・女王蜂に食料駒1個を給餌して2勝利点を得る。
ただし、働き蟻は現在のコロニーの深度より上のスペースでしか働くことができません。
現在のコロニーの深度は、中央の円形のスペースにコロニー深度マーカーを置くことで明示されています。
上の例では、このコロニーの深度はレベル2で、上から3つのスペースで働くことができます。
一番上がレベル0(スタート時のレベル)で、一番下が最も深いレベル3です。
右側の表示は上から順に以下の内容を表しています。
・レベル0では、
置けるフェロモンタイルのサイズが2ヘクス
働き蟻の移動力は3
フェロモンタイルを取り除くには土粒駒1個が必要
・レベル1では、
置けるフェロモンタイルのサイズが3ヘクス
資源地の建設には食料駒1個が必要(資源地が建設できるようになる)
アブラムシ農場の建設には石粒駒1個が必要(アブラムシ農場が建設できるようになる)
・レベル2では、
置けるフェロモンタイルのサイズが4ヘクス
貯蔵庫(後述)のスペースが4から6に増える
・レベル3では、
置けるフェロモンタイルのサイズが5ヘクス
サブコロニーの建設には土粒駒1個と石粒駒1個と食料駒1個が必要(サブコロニーが建設できるようになる)
各スペースに働き蟻を1匹だけ働かせることができます。

数字4は貯蔵庫です。
続く収穫フェイズでは、
地表に配置したフェロモンタイル1枚あたり、その上に置かれている資源駒1個を収穫して貯蔵庫に置きます。
「収穫+3」のイベントを選択していた場合は、さらに3個まで任意のタイルから収穫できます。
さらに、アブラムシ農場からは食料駒1個を、資源地からは土粒駒1個または石粒駒1個を、
サブコロニーでは2勝利点をそれぞれ獲得できます。

数字5は仕事場です。
誕生フェイズでは、育児蟻駒を誕生トラックに配置して蟻を誕生させるのですが、
実は蟻を誕生させるだけでなく、
誕生フェイズに育児蟻駒を、この仕事場に配置して特別なアクションを実行することもできます。

仕事場フェイズでは仕事場に配置した育児蟻駒を、この仕事場エリアに移動してアクションを行います。
仕事場エリアでのアクションは以下の4つがあります。
・新しいトンネル出口を作る
・コロニーの深度を1段階深くする
・育児蟻を増やす
・目的の達成
仕事エリアの左のスペースへ仕事場から育児蟻駒を移動すると、
地表にある自分の所有物(タイルなど)に隣接してトンネル出口を新しく設けることができます。
また、トンネル出口を新しく設けると土粒駒1個が獲得できます。
中央上のスペースでは、
コロニー深度トラックに表示されている資源を支払って、コロニーの深度を1段階だけ深くすることができます。
中央下のスペースでは、
食料駒2個と幼虫駒2個で、新しく育児蟻駒1個を追加することができます。
右のスペースでは、
目的タイルに示された目的を達成して勝利点を得ることができます。

これが目的タイルです。3つのレベルに分けられていて、
各レベル毎に2つのタイルが、ゲームスタート時点でランダムに選ばれ目的タイルスペースに置かれます。
左の2枚がレベル1、中央がレベル2、右がレベル3です。
各目的タイル毎に、
最初に目的を達成したプレイヤーは育児蟻駒を一番左端のスペースにおいて所定の勝利点を獲得します。
最初に目的を達成したプレイヤーには、
目的タイルのレベル1/2/3に応じて、勝利点6/9/12が与えられます。
2番目に目標を達成したプレイヤーには、
プレイ人数2/3/4人に応じて、勝利点5/4/3が達成した目的のレベルに拘わらず一律与えられます。
目的タイルに示された目的は、
資源駒を支払って達成できるものから、タイルや獲物の関するものまで様々なもの数多くが存在します。
プレイするごとに、その中の6枚だけがランダムに選ばれてボードに配置されます。

数字6はターン終了フェイズを表すイラストです。
ターン終了フェイズでは、
・イベントフェイズで使用した幼虫駒をストックに戻します。
・貯蔵庫に入りきらない資源駒はストックに戻されます。
貯蔵庫には、コロニー深度がレベル1までは資源駒4個、レベル2からは資源駒6個 保管できます。
・コロニー内で働いた働き蟻は働き蟻部屋に戻ります。
・育児蟻駒を回収して、育児蟻部屋に戻します。
ただし、目的タイルスペースに置いた育児蟻駒だけは育児蟻部屋には戻ることはありません。
・今終わった季節のダイスをボード上から取り除きます。
・スタートプレイヤートークンを左隣りのプレイヤーに渡します。
・次の季節のターンとなります。
数字(7)は冬の季節を表すイラストです。
冬の季節には前述した通り年度毎に定められた数の食料駒を消費するだけですが、
・保有する兵隊蟻1匹につき、消費する食料駒1個少なくて済みます。
・不足の食料駒1個につき、3勝利点を失います。
領地の奪い合いでは完全に負けましたが、目的の達成で着実に勝利点を重ねた私が僅差で勝利しました。
ルールも複雑で、かなり凝った、結構マニアックなゲームですが、嫌いではありません。
まあ、フィギュアが思ったより小さいですが少しリアルなので好き嫌いが生じるかもしれません。
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