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トワイライト ストラグル Twilight Struggle 2012/10/3

2人用ボードゲームの最高峰と言われている「 トワイライト ストラグル 」です。

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アメリカとソ連の冷戦がテーマで、両陣営にわかれて世界の覇権を争う二人用ボードゲーム

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この大きな世界のマップ上でプレイします。

各国は、安定値(右上隅の数字)という国の政情の安定度合いを示す数値が決められています。
また係争地(国名の背景色が濃い紫色)と非係争地に分けられています。

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プレイヤーは、影響力カウンターと呼ばれるカウンターを世界の国々に配置していきます。

上の写真は中東地域ですが、ソ連の影響力カウンター(赤色)が多くの国々に配置されています。
残念ながら、アメリカのカウンターは一つもありません。

エジプトには影響力2のカウンターが置かれて、カウンターが表向き(背景赤色)となっていて、
ソ連がエジプトを支配していることを表しています。

イラクにも影響力2のカウンターが置かれていますが、カウンターは裏向き(背景白色)となっていて、
ソ連はまだイラクを支配していない、すなわち中立国であることを表しています。

同じ影響力2のカウンターを置いても、支配できる場合と支配できない場合があります。

ある国を支配するには、
その国に対する自陣営の影響力がその国の安定値以上、敵の影響力を上回わらなければなりません。

エジプトの安定値は2で、アメリカの影響力が0なのでソ連の影響力が2で支配できます。
しかしイラクの安定値は3なので、支配するにはソ連は影響力3以上を配置しなければなりません。

もしイラクにアメリカが影響力2を配置している場合、
ソ連がイラクを支配するには、
敵の影響力2をイラクの安定値である3だけ上回る影響力5以上が必要となります。

このように影響力カウンターを世界の国々に配置して、覇権を競います。

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イベントカードです。冷戦時代の様々な世界の出来事がイベントカードとなって登場します。
両陣営はこれらのカードをプレイすることで、世界の各国に影響力を強めていきます。

各プレイヤーには、ターンの始めに手札が8枚または9枚となるようにカードが補充され、
これらのカードを使って、1ターンに7つまたは8つのアクションを行います。

アクション毎にカードが1枚使用されますので、ターン終了時には手札として1枚だけが残ります。

各アクション時に、イベントカードは次の3つ内のいずれか一つの方法でプレイされます。

1.カードに書かれているイベントを実行する

  上の写真「ヴェトナム蜂起」では、ヴェトナムにソ連の影響力2を配置…
  といったカードの記述通りに実行します。

  カードは左上隅の星印の色で
  赤はソ連、青はアメリカ、赤と青は両陣営、とイベントがどちらの陣営寄りのものか分けられています。

  なので、アメリカは青または赤の青のカードをプレイすることになります。

2.カードの作戦値(左上隅の数字)を使用する

  カードのイベントそのものを実行せずに、カードの作戦値とよばれる左上隅の数字を使用して、
  
  ・その数字に相当する影響力を世界各国に振り分ける
  ・作戦値を1だけ消費して任意の国の影響力排除判定を試みる
  ・作戦値をすべて使用して任意の国のクーデター判定(クーデター)を試みる

  などの世界に影響力を拡大するための3つの行動を起こすことができます

  ただし敵のイベントカードの作戦値を使用した場合には、そのイベントが誘発されます。

  例えばアメリカが前述の「ヴェトナム蜂起」のカードを作戦値2として使用した場合、
  このカードは赤色でソ連側のイベントカードなので、
  そのイベントが誘発されて「ヴェトナムにソ連の影響力2を配置…」といったイベントが実行されます。

  このカードをソ連が作戦値2として使用した場合にはイベントは実行されません。


3.カードを宇宙開発競争に使用する

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  同じようにカードの作戦値を使用しますが、宇宙開発競争に使用される場合に限って、
  カードが相手陣営のものであっても、イベントは誘発されません。

  手札はターン毎に1枚を残して全て使い切らなければなりませんので、
  時として敵のイベントカードの使用も不可避とならざるを得ません。

  しかしながら敵陣営の強力なイベントカードを、宇宙開発競争で使用することにより、
  イベントが発生することを防ぐことができます。

  ただ残念ながら宇宙開発競争はターンに1回だけしかプレイできません。

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カードには、このような得点カードと呼ばれるカードが存在します。

得点カードは引かれたターンに必ずプレイしなければなりません。
最後の1枚として手札に残すことはできません。

得点カードがプレイされたら、直ちに両陣営は得点を計算します。

得点は対象地域での国の支配状況で決まります。

存在:対象地域で1つ以上、国を支配している
優勢:対象地域で相手よりも多くの国を支配し、かつ係争国においても相手より多くの国を支配している
支配:対象地域で相手よりも多くの国を支配し、かつ係争国を全て支配している

さらに、対象地域で支配している係争国毎に得点が1プラスされます。

得点差分だけ勝利点を獲得します。勝利点は20点以上差が広がればその時点で勝敗が決まります。

ヨーロッパだけは特別で、
ヨーロッパの得点カードがプレイされた時点で支配していたら即時勝利が決定します。

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それ以外の要素として、デフコンレベルがあります。

デフコンはレベル5が平和な状態で、下がるに従って核戦争勃発の危険が高まりレベル1で勃発します。

このレベルは、係争地でのクーデター判定(クーデターの試み)と
朝鮮戦争や印パ戦争などの戦争イベントカードをプレイすることにより下がります。

レベル4になると、ヨーロッパでのクーデター判定(クーデターの試み)と影響力排除判定ができなくなり
レベル3になるアジアでも同様にできなくなり、レベル2では中東でもできなくなります。

レベル2でデフコンを下げる、
すなわち核戦争を起こす引き金を引く行動を実行したプレイヤーは、その時点で敗北します。

だだし、プレイヤーはデフコンレベルに相当する軍事行動を行わなければなりません。
軍事行動は、クーデター判定(クーデターの試み)時に使用した作戦値分だけポイントを獲得します。

ターン終了時に軍事行動がデフコンレベルに満たない場合は、その分だけ勝利点を失います。

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カードにはこのように史実を反映して、継続的に効果を発揮するものもあります。

今回のプレイで私(アメリカ)はヨーロッパでなんとか勢力を盛り返し、
アジアでも日米安保などで着実に支配を広めていたのですが、
ツレ(ソ連)の強力なイベントで中東での足掛かりを排除されてしまいました。

全体的には、さほど悪い状況ではなかったと思いますが、
勝利点で11点離されていた時点で、中東の得点カードをプレイされて勝利点を10点以上取られ、
両陣営の差が20点を超えてしまいゲーム中盤にして敗北しました。

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ヨーロッパとアジアでなんとか対応できていたので、少し油断してしまい、
中東への注意を怠りました。

中東付近でのこちらの影響力の排除が得点カードをプレイするための布石でした。う~ん、残念!



プレイするたびに、その良さが高まってくる非常に優れた作品です。結構難しいですが…
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プロフィール

boardgameaddiction

Author:boardgameaddiction
ボードゲームが大好きで、プレイするだけでなく、
集めてルールを読むだけで十分満足している、
生きることに結構真面目な、
そこら辺にゴロゴロしている、ごく普通の人です。

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