- Date: Wed 21 01 2015
- Category: ボードゲームのレビュー
- Tags: バトルロア BattleLore 世界のボードゲーム ボードゲーム boardgame 二人プレイ 二人用ゲーム
- Community: テーマ "ボードゲームのレビュー" ジャンル "趣味・実用"
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バトルロア BattleLore 2014/11/20 その3 維持フェイズ
レビュー記事一覧
BGA賞受賞作品 世界のボードゲームランキング ボードゲームのルール ボードゲームのプレイアビリティの改善
バトルロア BattleLore 2014/11/20 その1 準備
バトルロア BattleLore 2014/11/20 その2 メインフェイズ
コマンド&カラーのシステムを採用した最新作、数多くのフィギュアを使ってファンタジー世界の戦いを描く「バトルロア」。

「バトルロア BattleLore 」 プレイ人数2人 14歳以上 プレイ時間 90分間
★★★★★★★★★☆

鼓動するルーンバウンドの世界、ここはそのテリノス(鋼鉄の地という意味らしい)。
戦争で破壊つくされた戦場で
王国の守護者であるダカンの領主の貴族と、残虐で野蛮な血に飢えた闇の部族ウチュク・イレアンが激突します。

ゲームはメインと維持の二つのフェイズからなり、各フェイズはさらに複数のステップから構成されています。
今回は、維持フェイズについて。 維持フェイズは以下の3つのステップから構成されています。
a.勝利点ステップ
バナーマーカーがあるヘクスの占拠およびシナリオに明記されている目標の達成により勝利点を獲得する

これがバナーマーカーです。シナリオで決められた場所に置かれます。

このステップでバナーが置かれたヘクスを自軍のユニットで占拠していれば1勝利点を獲得できます。
その他にシナリオごとに特有の目標が設定されていて、その達成条件を満たしていればさらに勝利点を獲得できます。

このように、シナリオカードの右下に書かれた勝利点ステップの項に勝利点獲得条件が明記されています。
互いに異なるシナリオをプレイしますので、この勝利点獲得条件は相手と異なります。
相手の勝利条件を良く認識して、容易に相手が得点できないように戦うことになります。
b.ドローステップ コマンドデッキからカードを1枚引く
メインフェイズのコマンドステップでコマンドカードを1枚プレイしますので、このステップで1枚補充します。
c.ロアステップ
以下のアクションから1つを選び実行します。
・ロアトークン2個を得る
・ロアトークン1個を得ると共にロアカード1枚を引く
・ロアカード2枚を引き、うち1枚を捨てる(残り1枚が手札となる)
プレイヤーはターンに1枚だけロアカードをプレイできます。

これらはロアカードの1例です。
ダカンの領主の貴族(上段)と闇の部族ウチュク・イレアン(下段)とでは登場するカードが異なります。

ロアカードの左上に書かれている数字はカードをプレイするのに必要とするロアトークンの数です。
カード下半分には、カードの名称とカードをプレイするタイミング、プレイした時の効果が書かれています。

当然ながら、プレイした時の効果が高いカードほどプレイするのに必要とするロアトークンも多くなります。

これがロアトークンです。ロアカードをプレイする時に必要です。
ロアトークンはロアステップ以外に戦闘ダイスでロアの出目を出すと獲得できます。
ロアカードは4枚まで手札として保有できますが、
4枚を超える場合はロアステップの最後に4枚以下にしなければなりません。
ロアカードの中には戦局を大きく変える強力なものも存在しますので、
相手が多量のロアトークンをため込んでいる場合は特に注意をしなければなりません。
第一プレイヤー(ゲーム開始時にスタートプレイヤーとなった人)が新しいターンを開始する際に、
どちらかが16勝利点以上を獲得していたら即時ゲームは終了、獲得した勝利点が多いほうのプレイヤーが勝利します。
このように「バトルロア」は、
軍団の編成やシナリオの選択、ユニットの配備に始まり、拠点の獲得をめぐる戦いにロアカードも加わり、
非常にプレイヤーを熱くさせる、まさにコマンド&カラーの集大成といえるでしょう。
「バトルロア」のレビューは今回で終わります。 ごきげんよう、さようなら。
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バトルロア BattleLore 2014/11/20 その1 準備
バトルロア BattleLore 2014/11/20 その2 メインフェイズ
コマンド&カラーのシステムを採用した最新作、数多くのフィギュアを使ってファンタジー世界の戦いを描く「バトルロア」。

「バトルロア BattleLore 」 プレイ人数2人 14歳以上 プレイ時間 90分間
★★★★★★★★★☆

鼓動するルーンバウンドの世界、ここはそのテリノス(鋼鉄の地という意味らしい)。
戦争で破壊つくされた戦場で
王国の守護者であるダカンの領主の貴族と、残虐で野蛮な血に飢えた闇の部族ウチュク・イレアンが激突します。

ゲームはメインと維持の二つのフェイズからなり、各フェイズはさらに複数のステップから構成されています。
今回は、維持フェイズについて。 維持フェイズは以下の3つのステップから構成されています。
a.勝利点ステップ
バナーマーカーがあるヘクスの占拠およびシナリオに明記されている目標の達成により勝利点を獲得する

これがバナーマーカーです。シナリオで決められた場所に置かれます。

このステップでバナーが置かれたヘクスを自軍のユニットで占拠していれば1勝利点を獲得できます。
その他にシナリオごとに特有の目標が設定されていて、その達成条件を満たしていればさらに勝利点を獲得できます。

このように、シナリオカードの右下に書かれた勝利点ステップの項に勝利点獲得条件が明記されています。
互いに異なるシナリオをプレイしますので、この勝利点獲得条件は相手と異なります。
相手の勝利条件を良く認識して、容易に相手が得点できないように戦うことになります。
b.ドローステップ コマンドデッキからカードを1枚引く
メインフェイズのコマンドステップでコマンドカードを1枚プレイしますので、このステップで1枚補充します。
c.ロアステップ
以下のアクションから1つを選び実行します。
・ロアトークン2個を得る
・ロアトークン1個を得ると共にロアカード1枚を引く
・ロアカード2枚を引き、うち1枚を捨てる(残り1枚が手札となる)
プレイヤーはターンに1枚だけロアカードをプレイできます。

これらはロアカードの1例です。
ダカンの領主の貴族(上段)と闇の部族ウチュク・イレアン(下段)とでは登場するカードが異なります。

ロアカードの左上に書かれている数字はカードをプレイするのに必要とするロアトークンの数です。
カード下半分には、カードの名称とカードをプレイするタイミング、プレイした時の効果が書かれています。

当然ながら、プレイした時の効果が高いカードほどプレイするのに必要とするロアトークンも多くなります。

これがロアトークンです。ロアカードをプレイする時に必要です。
ロアトークンはロアステップ以外に戦闘ダイスでロアの出目を出すと獲得できます。
ロアカードは4枚まで手札として保有できますが、
4枚を超える場合はロアステップの最後に4枚以下にしなければなりません。
ロアカードの中には戦局を大きく変える強力なものも存在しますので、
相手が多量のロアトークンをため込んでいる場合は特に注意をしなければなりません。
第一プレイヤー(ゲーム開始時にスタートプレイヤーとなった人)が新しいターンを開始する際に、
どちらかが16勝利点以上を獲得していたら即時ゲームは終了、獲得した勝利点が多いほうのプレイヤーが勝利します。
このように「バトルロア」は、
軍団の編成やシナリオの選択、ユニットの配備に始まり、拠点の獲得をめぐる戦いにロアカードも加わり、
非常にプレイヤーを熱くさせる、まさにコマンド&カラーの集大成といえるでしょう。
「バトルロア」のレビューは今回で終わります。 ごきげんよう、さようなら。
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- Date: Sat 20 12 2014
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バトルロア BattleLore 2014/11/20 その2 メインフェイズ
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バトルロア BattleLore 2014/11/20 その1 準備
コマンド&カラーのシステムを採用した最新作、数多くのフィギュアを使ってファンタジー世界の戦いを描く「バトルロア」。

「バトルロア BattleLore 」 プレイ人数2人 14歳以上 プレイ時間 90分間
★★★★★★★★★☆

鼓動するルーンバウンドの世界、ここはそのテリノス(鋼鉄の地という意味らしい)。
戦争で破壊つくされた戦場で
王国の守護者であるダカンの領主の貴族と、残虐で野蛮な血に飢えた闇の部族ウチュク・イレアンが激突します。

ゲームはメインと維持の二つのフェイズからなり、各フェイズはさらに複数のステップから構成されています。
今回は、メインフェイズについて。 メインフェイズは以下の4つのステップから構成されています。
a.コマンドステップ コマンドカードを1枚プレイする

コマンドカードは上のように様々なものが用意されています。

これらは代表的なコマンドカードです。
指定されたエリアに存在する自軍のユニットに対して、指定されたユニット数だけ命令を下すことができます。

左の「騎兵の突撃」は、存在するエリアに関係なく自軍の騎兵ユニット3つに命令できます。
さらに、味方の騎兵ユニットが戦闘する時に、戦闘ダイスを1つ多く振ることができます。
右の「死に物狂いの作戦」は、存在するエリアに関係なく自軍のユニット2つに命令できます。
さらに、明記されているような戦闘効果も得られます。

さらに、「逆襲」のように直前のターンで相手がプレイしたコマンドカードをコピーして全く同じアクションを実行できるものや、
「猛攻撃」のように、歩兵ユニットだけに発令できるものまで、コマンドカードには非常に多種多様なものが存在します。
プレイヤーは、ゲームスタート時点でコマンドカードデッキから、6枚のカードを引いて内4枚を選び手札とします。
プレイヤーは、この手札4枚から1枚を選んでプレイすることになります。残りの2枚はデッキの一番下に戻します。
b.命令ステップ 命令するユニットを宣言する
コマンドカードの指令に従って、ボード上に存在する自軍のユニットのうち、どのユニットに命令を下すかを宣言します。
コマンドカードで自分のユニットに命令を下せるのは、せいぜい3ユニットまでです。
数多く存在するユニットの中から、現時点で行動させて最も効果的なユニットを厳選しなければなりません。
これがこのゲームで最も悩ましいところで、戦いが始まると戦場のいたるところで火の手が上がりますので、
どのエリアを優先すべきかが勝負の行方を左右することとなり、総司令官として指揮力が問われるところです。
また、
手札である4枚のコマンドカードの中に自分が希望するものが無くて自軍に適切な命令が出せない場合も生じてきます。
右のエリアのユニットを動かしたいのですが、手札は全て中央または左のエリアに関するものばかりといった状態。
このような場合、救済策として、
どのようなコマンドカードでもその書かれている内容に関わらず、自軍のユニット1つに命令を下すことができます。
コマンドカードをこのように使用すると、ユニットを自由に選べますがたった1つしか動かすことができません。
すなわち、将棋や囲碁のように自分のターンに1つしか行動させられないわけです。
c.移動ステップ 命令した各ユニットをその移動能力値の範囲内で移動する

ユニットごとの能力や特徴が書かれたユニットリファレンスカードの下に書かれている数字はユニットの能力値で、
左から移動力、戦闘力、ライフを表しています。
一番左の数字に等しいヘクス数だけ、命令を受けたユニットは移動することができます。
ただし、前出のルール早見表で詳しく説明されているように地形によってユニットはその移動が制限されます。
森や建物、コマンドテント、浅瀬に侵入した場合、ユニットは直ちにその移動を停止しなければなりません。
また、浅瀬や橋のない水域には移動することができません。

しかしながら、Roc Warriorのように飛行特性を持ったユニットは地形の影響を受けることなく、何処へでも移動できます。

さらに、採用するシナリオによって地形効果に関するルールが変わる場合もあります。
d.攻撃ステップ 命令した各ユニットごとに1回攻撃を行う

RunGolems(青)が移動してきて、バナーの前に立ちはだかるBloodHarvesters(赤)と対峙しました。

RunGolemsのユニットリファレンスカードです。
このユニットの戦闘力は3で、攻撃する時は戦闘ダイスを3個振ります。
また、このユニットは以下のような独自の能力を備えています。
不動1:敵から攻撃されて退却となっても、相手の戦闘ダイスの退却(士気)の出目を1つだけ無視できます。
気絶させる一撃:相手を攻撃する際に、戦闘ダイスで英雄的行為の出目が出たら相手を気絶させることができます。

RunGolemsがBloodHarvestersを攻撃しました。
3つの戦闘ダイスの出目は「英雄的行為」と「士気」、「殴打」でした。

「英雄的行為」の出目で、BloodHarvestersは気絶させらて、気絶トークンが置かれます。
ユニットに気絶トークンが置かれている間は、回復以外の全てのアクションがとれません。
さらに、「士気」の出目で1ヘクス後方に退却させられ、「殴打」の出目で1ダメージを受けてフィギュア1体を失います。
この後、RunGolemsは敵が退却したので敵が元いたヘクスへ前進することができます。
もし、BloodHarvestersがRunGolemsの攻撃で退却も気絶もさせられず、元いたヘクスにとどまっていたら反撃できます。
しかしながら、ユニットが攻撃を受けて退却や気絶したりすると反撃が出来なくなります。
攻撃するユニットによっては、動きが素早いためにどのような相手からも反撃を受けないものや、
敵が退却した場合、その後を追いかけてもう1度攻撃する、すなわち追撃ができるものもいます。
両軍ともに、
ユニットごとにとてもユニークな能力を備えていますので、彼らの能力を最大限に生かした戦術が求められます。
また採用するシナリオによって地形や得点方法が変化するため、
戦術はもちろんのこと、ユニットの選択から戦場における配置に至るまで、プレイするごとに柔軟な対応が求められます。
次回「バトルロア BattleLore 2014/11/20 その3 維持フェイズ」に続きます。
BGA賞受賞作品 世界のボードゲームランキング ボードゲームのルール ボードゲームのプレイアビリティの改善
バトルロア BattleLore 2014/11/20 その1 準備
コマンド&カラーのシステムを採用した最新作、数多くのフィギュアを使ってファンタジー世界の戦いを描く「バトルロア」。

「バトルロア BattleLore 」 プレイ人数2人 14歳以上 プレイ時間 90分間
★★★★★★★★★☆

鼓動するルーンバウンドの世界、ここはそのテリノス(鋼鉄の地という意味らしい)。
戦争で破壊つくされた戦場で
王国の守護者であるダカンの領主の貴族と、残虐で野蛮な血に飢えた闇の部族ウチュク・イレアンが激突します。

ゲームはメインと維持の二つのフェイズからなり、各フェイズはさらに複数のステップから構成されています。
今回は、メインフェイズについて。 メインフェイズは以下の4つのステップから構成されています。
a.コマンドステップ コマンドカードを1枚プレイする

コマンドカードは上のように様々なものが用意されています。

これらは代表的なコマンドカードです。
指定されたエリアに存在する自軍のユニットに対して、指定されたユニット数だけ命令を下すことができます。

左の「騎兵の突撃」は、存在するエリアに関係なく自軍の騎兵ユニット3つに命令できます。
さらに、味方の騎兵ユニットが戦闘する時に、戦闘ダイスを1つ多く振ることができます。
右の「死に物狂いの作戦」は、存在するエリアに関係なく自軍のユニット2つに命令できます。
さらに、明記されているような戦闘効果も得られます。

さらに、「逆襲」のように直前のターンで相手がプレイしたコマンドカードをコピーして全く同じアクションを実行できるものや、
「猛攻撃」のように、歩兵ユニットだけに発令できるものまで、コマンドカードには非常に多種多様なものが存在します。
プレイヤーは、ゲームスタート時点でコマンドカードデッキから、6枚のカードを引いて内4枚を選び手札とします。
プレイヤーは、この手札4枚から1枚を選んでプレイすることになります。残りの2枚はデッキの一番下に戻します。
b.命令ステップ 命令するユニットを宣言する
コマンドカードの指令に従って、ボード上に存在する自軍のユニットのうち、どのユニットに命令を下すかを宣言します。
コマンドカードで自分のユニットに命令を下せるのは、せいぜい3ユニットまでです。
数多く存在するユニットの中から、現時点で行動させて最も効果的なユニットを厳選しなければなりません。
これがこのゲームで最も悩ましいところで、戦いが始まると戦場のいたるところで火の手が上がりますので、
どのエリアを優先すべきかが勝負の行方を左右することとなり、総司令官として指揮力が問われるところです。
また、
手札である4枚のコマンドカードの中に自分が希望するものが無くて自軍に適切な命令が出せない場合も生じてきます。
右のエリアのユニットを動かしたいのですが、手札は全て中央または左のエリアに関するものばかりといった状態。
このような場合、救済策として、
どのようなコマンドカードでもその書かれている内容に関わらず、自軍のユニット1つに命令を下すことができます。
コマンドカードをこのように使用すると、ユニットを自由に選べますがたった1つしか動かすことができません。
すなわち、将棋や囲碁のように自分のターンに1つしか行動させられないわけです。
c.移動ステップ 命令した各ユニットをその移動能力値の範囲内で移動する

ユニットごとの能力や特徴が書かれたユニットリファレンスカードの下に書かれている数字はユニットの能力値で、
左から移動力、戦闘力、ライフを表しています。
一番左の数字に等しいヘクス数だけ、命令を受けたユニットは移動することができます。
ただし、前出のルール早見表で詳しく説明されているように地形によってユニットはその移動が制限されます。
森や建物、コマンドテント、浅瀬に侵入した場合、ユニットは直ちにその移動を停止しなければなりません。
また、浅瀬や橋のない水域には移動することができません。

しかしながら、Roc Warriorのように飛行特性を持ったユニットは地形の影響を受けることなく、何処へでも移動できます。

さらに、採用するシナリオによって地形効果に関するルールが変わる場合もあります。
d.攻撃ステップ 命令した各ユニットごとに1回攻撃を行う

RunGolems(青)が移動してきて、バナーの前に立ちはだかるBloodHarvesters(赤)と対峙しました。

RunGolemsのユニットリファレンスカードです。
このユニットの戦闘力は3で、攻撃する時は戦闘ダイスを3個振ります。
また、このユニットは以下のような独自の能力を備えています。
不動1:敵から攻撃されて退却となっても、相手の戦闘ダイスの退却(士気)の出目を1つだけ無視できます。
気絶させる一撃:相手を攻撃する際に、戦闘ダイスで英雄的行為の出目が出たら相手を気絶させることができます。

RunGolemsがBloodHarvestersを攻撃しました。
3つの戦闘ダイスの出目は「英雄的行為」と「士気」、「殴打」でした。

「英雄的行為」の出目で、BloodHarvestersは気絶させらて、気絶トークンが置かれます。
ユニットに気絶トークンが置かれている間は、回復以外の全てのアクションがとれません。
さらに、「士気」の出目で1ヘクス後方に退却させられ、「殴打」の出目で1ダメージを受けてフィギュア1体を失います。
この後、RunGolemsは敵が退却したので敵が元いたヘクスへ前進することができます。
もし、BloodHarvestersがRunGolemsの攻撃で退却も気絶もさせられず、元いたヘクスにとどまっていたら反撃できます。
しかしながら、ユニットが攻撃を受けて退却や気絶したりすると反撃が出来なくなります。
攻撃するユニットによっては、動きが素早いためにどのような相手からも反撃を受けないものや、
敵が退却した場合、その後を追いかけてもう1度攻撃する、すなわち追撃ができるものもいます。
両軍ともに、
ユニットごとにとてもユニークな能力を備えていますので、彼らの能力を最大限に生かした戦術が求められます。
また採用するシナリオによって地形や得点方法が変化するため、
戦術はもちろんのこと、ユニットの選択から戦場における配置に至るまで、プレイするごとに柔軟な対応が求められます。
次回「バトルロア BattleLore 2014/11/20 その3 維持フェイズ」に続きます。
- Date: Thu 20 11 2014
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バトルロア BattleLore 2014/11/20 その1 準備
レビュー記事一覧
BGA賞受賞作品 世界のボードゲームランキング ボードゲームのルール ボードゲームのプレイアビリティの改善
コマンド&カラーのシステムを採用した最新作、数多くのフィギュアを使ってファンタジー世界の戦いを描く「バトルロア」。

「バトルロア BattleLore 」 プレイ人数2人 14歳以上 プレイ時間 90分間
★★★★★★★★★☆

鼓動するルーンバウンドの世界、ここはそのテリノス(鋼鉄の地という意味らしい)。
戦争で破壊つくされた戦場で
王国の守護者であるダカンの領主の貴族と、残虐で野蛮な血に飢えた闇の部族ウチュク・イレアンが激突します。

ゲームはメインと維持の二つのフェイズからなり、各フェイズはさらに複数のステップから構成されています。
個々の戦いの行方は、独自のダイスを用いた戦闘ロールで左右されます。
ボード上には様々な地形が存在します。
占拠していると勝利点をもたらすバナーというマーカーも設けられて、当然ながら両軍で奪い合うことになります。
個々の地形が存在する位置は採用するシナリオに応じてプレイするたびに変化します。
プレイに先立ち、まずシナリオを選択します。

ダカンの領主の貴族のシナリオです。

闇の部族ウチュク・イレアンのシナリオです。

両プレイヤーはそれぞれランダムに3枚引いて、1枚を選びます。
シナリオカードにはゲームボードの手前半分である自陣営の地形が描かれています。
シナリオに従って建物や森、丘、水域、池、バナーを配置します。

これらが地形を構成する建物タイルとトークン、マーカーです。
上段左から、丘、森、浅瀬(上)、橋(下)、
中段左から、水域、池(水域の一種)、バナー、
下段左から、ダカンの領主の貴族(左)と闇の種族ウチュク・イレアン(右)のそれぞれコマンドテント、建物。
カードに描かれている青色(闇の部族ウチュク・イレアンの場合は赤色)のヘクスには軍隊を配備します。
地形タイルを配置し終わったら、任意の水域タイル1つの上に浅瀬トークンを置きます。

両軍とも、選んだシナリオにより地形だけでなく、自軍に有利な独自のルールが適用されます。
基本的にはバナーが置かれたボード上のヘクスを軍隊で占拠していると勝利点を得ることができますが、
選択したシナリオごとに定められた独自の得点方法も合わせて適用されます。
採用するシナリオに応じて地形や得点方法が変わるので、ゲームの流れは自ずとプレイするたびに大きく変化します。
シナリオカードの左下隅にはB1やC2などの表記があります。
選んだシナリオのこの表記のアルファベット順でスタートプレイヤーが決まります。
アルファベットが同じなら次の数字の順となり、A1のシナリオを選んだプレイヤーは必ずスタートプレイヤーとなります。
両プレイヤーは、それぞれ軍隊を招集してシナリオで指定されたヘクスに招集した軍隊を配備します。

王国の守護者であるダカンの領主の貴族のフィギュアです。

ユニットごとの能力や特徴が書かれたユニットリファレンスカードです。
カードの下に書かれている数字はユニットの能力値で、左から移動力、戦闘力、ライフを表しています。


このようにユニットは能力値が異なるだけでなく、それぞれ独特の特殊能力を備えています。

これらは血に飢えた闇の部族ウチュク・イレアンのフィギュアです。

闇の部族ウチュク・イレアンのユニットリファレンスカードです。


ダカンの領主の貴族とはまた異なる特殊能力を備えた、敵に回すと非常に厄介な連中です。
ユニットは歩兵(Infantry)と騎兵(Cavalry)、エリート(Elite)、レジェンド(Legend)の4種類に大別されます。
ユニットのほとんどは、隣接するヘクスに存在する敵ユニットを攻撃する乱闘(Melee)が戦闘スタイルですが、
歩兵のなかには唯一射撃(Ranged:遠距離攻撃)ができる射手(Archer)が存在します。
これら5種類のユニットを使ってプレイヤーは自分の軍隊を編成します。
ユニットを招集するにあたってプレイヤーには50招集ポイントが与えられます。

ユニットごとに、このような配備カードが準備されています。
配備カードの左下隅の黄色い円の中の数字がそのユニットを招集するために必要となる招集値です。
右端の列の3枚は特殊な配備カードで、
上からダカンの領主の貴族(上)と闇の種族ウチュク・イレアン(下)のコマンドテント、そして一番下がデコイ(囮)です。
プレイヤーはどのようなユニットをいくつでも自分の軍隊に含めることができますが、
招集したユニットの招集値の合計が50ポイントを超えてはなりません。
また、プレイヤーは囮であるデコイのカードを含め全部で18枚の配備カードで自軍を編成しなければなりません。
シナリオカードに示されているユニットを配備するヘクスは18個あり、1つのヘクスに配備カードを1枚置くことになります。
配備カードに招集値が-5のコマンドテントを含めると、招集ポイントが55ポイントまで増えて軍隊を増強できますが、
敵軍に自軍のコマンドテントを占拠されると敵に2勝利点を奪われるというデメリットがあります。

初心者のために軍隊の招集がプリセットされた軍隊カードもあります。
これらを参考にすれば比較的簡単に独自の軍隊が編成できます。
慣れてくれば両プレイヤーともにお互いのシナリオに即した独自の編成に頭を悩ませることになります。

軍隊の編成が終わったら、シナリオで指定されているヘクスに18枚の配備カードを置いていきます。
プレイヤーは編成した配備カードをボード上にはこのように裏向けに置いていきます。
配備カードの中にはデコイ(囮)のカードも含まれていますので、
配備カードがボード上に置かれる段階で、敵がどのように軍隊を展開するかは、
カードの配置から多少は予測出来ても正確に知るすべはありません。
両プレイヤーが全ての配備カードをボード上に配置し終わるまで、決して配備カードを表にしてはなりません。
配備カードは互いに納得がいくまで置きなおしても構いませんが、
全てのカードの配置が終わり、配備カードを表にして実際のユニットを配備し始めたらカードの位置変更はできません。

レジェンドタイプのユニットを除き、配備カード1枚と該当のフィギュア3体を置き換えていきます。
レジェンドタイプを除く全てのユニットは、フィギュア3体で構成されています。
ユニットとフィギュアを混乱しないでください。フィギュアはユニットを指しているのではありません。
ユニットは3体のフィギュアで構成されており、フィギュアの数はユニットのライフを表していて、
プレイ中の戦闘でユニットが1ダメージを受けるごとに、ユニットはフィギュア1体を失うことになります。

レジェンドタイプだけはユニットはビッグサイズのフィギュア1体で構成され、
受けたダメージはダメージトークンで記録されます。

戦いの準備が整ったようです。
次回「バトルロア BattleLore 2014/11/20 その2 メインフェイズ」に続きます。 ごきげんよう、さようなら。
BGA賞受賞作品 世界のボードゲームランキング ボードゲームのルール ボードゲームのプレイアビリティの改善
コマンド&カラーのシステムを採用した最新作、数多くのフィギュアを使ってファンタジー世界の戦いを描く「バトルロア」。

「バトルロア BattleLore 」 プレイ人数2人 14歳以上 プレイ時間 90分間
★★★★★★★★★☆

鼓動するルーンバウンドの世界、ここはそのテリノス(鋼鉄の地という意味らしい)。
戦争で破壊つくされた戦場で
王国の守護者であるダカンの領主の貴族と、残虐で野蛮な血に飢えた闇の部族ウチュク・イレアンが激突します。

ゲームはメインと維持の二つのフェイズからなり、各フェイズはさらに複数のステップから構成されています。
個々の戦いの行方は、独自のダイスを用いた戦闘ロールで左右されます。
ボード上には様々な地形が存在します。
占拠していると勝利点をもたらすバナーというマーカーも設けられて、当然ながら両軍で奪い合うことになります。
個々の地形が存在する位置は採用するシナリオに応じてプレイするたびに変化します。
プレイに先立ち、まずシナリオを選択します。

ダカンの領主の貴族のシナリオです。

闇の部族ウチュク・イレアンのシナリオです。

両プレイヤーはそれぞれランダムに3枚引いて、1枚を選びます。
シナリオカードにはゲームボードの手前半分である自陣営の地形が描かれています。
シナリオに従って建物や森、丘、水域、池、バナーを配置します。

これらが地形を構成する建物タイルとトークン、マーカーです。
上段左から、丘、森、浅瀬(上)、橋(下)、
中段左から、水域、池(水域の一種)、バナー、
下段左から、ダカンの領主の貴族(左)と闇の種族ウチュク・イレアン(右)のそれぞれコマンドテント、建物。
カードに描かれている青色(闇の部族ウチュク・イレアンの場合は赤色)のヘクスには軍隊を配備します。
地形タイルを配置し終わったら、任意の水域タイル1つの上に浅瀬トークンを置きます。

両軍とも、選んだシナリオにより地形だけでなく、自軍に有利な独自のルールが適用されます。
基本的にはバナーが置かれたボード上のヘクスを軍隊で占拠していると勝利点を得ることができますが、
選択したシナリオごとに定められた独自の得点方法も合わせて適用されます。
採用するシナリオに応じて地形や得点方法が変わるので、ゲームの流れは自ずとプレイするたびに大きく変化します。
シナリオカードの左下隅にはB1やC2などの表記があります。
選んだシナリオのこの表記のアルファベット順でスタートプレイヤーが決まります。
アルファベットが同じなら次の数字の順となり、A1のシナリオを選んだプレイヤーは必ずスタートプレイヤーとなります。
両プレイヤーは、それぞれ軍隊を招集してシナリオで指定されたヘクスに招集した軍隊を配備します。

王国の守護者であるダカンの領主の貴族のフィギュアです。

ユニットごとの能力や特徴が書かれたユニットリファレンスカードです。
カードの下に書かれている数字はユニットの能力値で、左から移動力、戦闘力、ライフを表しています。


このようにユニットは能力値が異なるだけでなく、それぞれ独特の特殊能力を備えています。

これらは血に飢えた闇の部族ウチュク・イレアンのフィギュアです。

闇の部族ウチュク・イレアンのユニットリファレンスカードです。


ダカンの領主の貴族とはまた異なる特殊能力を備えた、敵に回すと非常に厄介な連中です。
ユニットは歩兵(Infantry)と騎兵(Cavalry)、エリート(Elite)、レジェンド(Legend)の4種類に大別されます。
ユニットのほとんどは、隣接するヘクスに存在する敵ユニットを攻撃する乱闘(Melee)が戦闘スタイルですが、
歩兵のなかには唯一射撃(Ranged:遠距離攻撃)ができる射手(Archer)が存在します。
これら5種類のユニットを使ってプレイヤーは自分の軍隊を編成します。
ユニットを招集するにあたってプレイヤーには50招集ポイントが与えられます。

ユニットごとに、このような配備カードが準備されています。
配備カードの左下隅の黄色い円の中の数字がそのユニットを招集するために必要となる招集値です。
右端の列の3枚は特殊な配備カードで、
上からダカンの領主の貴族(上)と闇の種族ウチュク・イレアン(下)のコマンドテント、そして一番下がデコイ(囮)です。
プレイヤーはどのようなユニットをいくつでも自分の軍隊に含めることができますが、
招集したユニットの招集値の合計が50ポイントを超えてはなりません。
また、プレイヤーは囮であるデコイのカードを含め全部で18枚の配備カードで自軍を編成しなければなりません。
シナリオカードに示されているユニットを配備するヘクスは18個あり、1つのヘクスに配備カードを1枚置くことになります。
配備カードに招集値が-5のコマンドテントを含めると、招集ポイントが55ポイントまで増えて軍隊を増強できますが、
敵軍に自軍のコマンドテントを占拠されると敵に2勝利点を奪われるというデメリットがあります。

初心者のために軍隊の招集がプリセットされた軍隊カードもあります。
これらを参考にすれば比較的簡単に独自の軍隊が編成できます。
慣れてくれば両プレイヤーともにお互いのシナリオに即した独自の編成に頭を悩ませることになります。

軍隊の編成が終わったら、シナリオで指定されているヘクスに18枚の配備カードを置いていきます。
プレイヤーは編成した配備カードをボード上にはこのように裏向けに置いていきます。
配備カードの中にはデコイ(囮)のカードも含まれていますので、
配備カードがボード上に置かれる段階で、敵がどのように軍隊を展開するかは、
カードの配置から多少は予測出来ても正確に知るすべはありません。
両プレイヤーが全ての配備カードをボード上に配置し終わるまで、決して配備カードを表にしてはなりません。
配備カードは互いに納得がいくまで置きなおしても構いませんが、
全てのカードの配置が終わり、配備カードを表にして実際のユニットを配備し始めたらカードの位置変更はできません。

レジェンドタイプのユニットを除き、配備カード1枚と該当のフィギュア3体を置き換えていきます。
レジェンドタイプを除く全てのユニットは、フィギュア3体で構成されています。
ユニットとフィギュアを混乱しないでください。フィギュアはユニットを指しているのではありません。
ユニットは3体のフィギュアで構成されており、フィギュアの数はユニットのライフを表していて、
プレイ中の戦闘でユニットが1ダメージを受けるごとに、ユニットはフィギュア1体を失うことになります。

レジェンドタイプだけはユニットはビッグサイズのフィギュア1体で構成され、
受けたダメージはダメージトークンで記録されます。

戦いの準備が整ったようです。
次回「バトルロア BattleLore 2014/11/20 その2 メインフェイズ」に続きます。 ごきげんよう、さようなら。
- Date: Mon 20 10 2014
- Category: ボードゲームのレビュー
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ネイションズ Nations 2014/10/20 その3 解決フェイズ
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ネイションズ Nations 2014/10/5 その1 メンテナンスフェイズ
ネイションズ Nations 2014/10/10 その2 アクションフェイズ
紀元前の文明の曙から第一次世界大戦までの世界の歴史を通して優れた文明国家の実現を目指す「ネイションズ」。

「ネイションズ Nations 」 プレイ人数1-5人 14歳以上 プレイ時間 プレイヤー1人あたり40分間
★★★★★★★★★☆
今回は、本ゲームの最後のフェイズである解決フェイズについて説明します。
解決フェイズ
1.プロダクション(生産)を行います。

プレイヤーボード上のほとんど全てのカードが何らかの資源を生産したり消費したりします。
例えば左の建物カードである「観測所」では
配置された労働者1人につきブック3と石材2をプロダクションステップで生産されます。
実際には、この建物カード上に労働者が2人配置されているのでブック6と石材4が生み出されます。
また、右の軍隊カードである「軽騎兵」では配置された労働者1人につき兵力9が国家にもたらされる代償として、
その維持費としてプロダクションステップで1ゴールドが逆に消費されます。
この軍隊には労働者(兵士)が3人配置されているのでプロダクションフェイズに3ゴールド消費されます。

プロダクションステップで建物カードや軍隊カードで資源を生み出すためには労働者の配置が不可欠ですが、
それ以外のカードでは労働者の配置を必要としません。
左の「コンゴ」では、プロダクションステップで5ゴールドを生み出します。
ちなみに右の「チベット」は、プレイヤーボードに配置した時点で国家の安定度が3ポイントアップします。

顧問の「ナイチンゲール」はプロダクションステップでブック6を生み出します。

特殊な例として、
ワンダーの「南極探検隊」は完成時に食料5を消費するだけでなくプロダクションステップでは何ら資源を生み出しません。
このワンダーの効用は、ゲーム終了時に3勝利点をもたらすことにあります。

プロダクションステップで資源を生み出したり消費したりするのはプレイヤーボード上の進歩カードだけではありません。
メンテナンスフェイズの発展ステップで人口トラックから労働者を取り国家の労働者数(人口)を増やすと、
プロダクションステップで労働者1人につき食料3を消費するようになります。
食料消費の増加が困る場合は、
人口トラックの右半分から労働者を取り食料消費の代わりに国家の安定度を3ポイント下げるという選択肢があります。
いずれにせよ、労働者(人口)を増やすのは国家に相応の負担が強いられますので慎重にならざるを得ません。
2.プレイの順番を決める。

プレイする順番はスコアボードのこのエリアで明示されていますが、
解決フェイズでは、その時点での国家の兵力の高い順にプレイヤーディスクを並べ替えます。
すなわち、常に力の強い国家から順にプレイするということになります。
要は他国よりも先んじて好きなことをしたかったら軍事力を高めて他をねじ伏せろということです。
3.戦争を解決します。

アクションフェイズで赤のプレイヤーが戦争カードを購入しました。
購入した時点での赤のプレイヤーの兵力が27ポイントだったので、
戦争のマーカー(黒色ディスク)が兵力トラック上の27ポイントの位置に置かれています。
戦争解決ステップでの両国の兵力は、赤が27ポイント、緑が25ポイント。
緑の国家は、戦争マーカーの位置よりも低い兵力であるために戦争によるペナルティを被ることになります。

プレイされた戦争カードが「アヘン戦争」なら、緑のプレイヤーは8ゴールド失います。
加えて、戦争に敗れた国家は常に1勝利点を失います。
戦争カードがプレイされたら、
何としてでも前のアクションフェイズで国家の兵力を高めて被害を被らないように努めなければなりません。
ただし、戦争による資源の損失を算出する際に、その国家の安定度に相当する数だけ被害を軽減することができます。
安定度が高い国家ほど戦争による被害を受けにくくなりますが、
どれだけ国家の安定度を高くしたとしても、戦争に敗れると1勝利点は失われます。
4.イベントを解決する。

メンテナンスフェイズで公開されていたイベントをこのステップで実際に解決します。
イベントはこのように常に2つ設けられています。
上の「英仏協定」では兵力が最高の国家が、無料で労働者(兵士)2人を軍隊に配置できます。
また下の「ゼネスト」では安定度が最低の国家が、石材6を失います。
5.飢饉を解決する。
イベントカードの右上端に表記されている数だけ全ての国家は食料を消費します。
このカードの場合、食料4を全ての国家がこのステップで消費することになります。
国家は常に資源確保に追われます。そして時として資源が底をつくという事態に陥ることもあります。
特定の資源が支払えない場合、国家は即座に1勝利点を失うとともに不足している資源の数に等しいブックを失います。
もし、充当するためのブックもまた枯渇した場合は、
1勝利点を失うとともに不足している資源の数に等しい他の種類の資源をその支払いに充当しなければなりません。
(6) 各時代の終わりには勝利点の計算をします。
各時代の終わりに、各国家はその所有するブック数が自国のブック数よりも少ない国家の数だけ勝利点を獲得します。
最後にゲーム終了時点で、
所有する全ての資源の数と兵力、安定度、ブック数を総和して10ポイントにつき1勝利点を得ます。
勝利点は、プレイヤーボード上の様々なカードからも獲得できます。最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーが勝利します。
このゲームはこれまでに計6回プレイしていますが、ツレの全勝というみじめな結果に終わっています。
どうも力でねじ伏せられている感があります、今一歩のところなんですが…。
アドバンスドとエキスパートの全てのカードの日本語化が終わっていますので、全てを加えたプレイを予定しています。
一矢報えるといいのですが、正直言ってあまり自信がありません。
本ゲームのレビューは今回で終わりです。 ごきげんよう、さようなら。
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「ネイションズ Nations 」 プレイ人数1-5人 14歳以上 プレイ時間 プレイヤー1人あたり40分間
★★★★★★★★★☆
今回は、本ゲームの最後のフェイズである解決フェイズについて説明します。
解決フェイズ
1.プロダクション(生産)を行います。

プレイヤーボード上のほとんど全てのカードが何らかの資源を生産したり消費したりします。
例えば左の建物カードである「観測所」では
配置された労働者1人につきブック3と石材2をプロダクションステップで生産されます。
実際には、この建物カード上に労働者が2人配置されているのでブック6と石材4が生み出されます。
また、右の軍隊カードである「軽騎兵」では配置された労働者1人につき兵力9が国家にもたらされる代償として、
その維持費としてプロダクションステップで1ゴールドが逆に消費されます。
この軍隊には労働者(兵士)が3人配置されているのでプロダクションフェイズに3ゴールド消費されます。

プロダクションステップで建物カードや軍隊カードで資源を生み出すためには労働者の配置が不可欠ですが、
それ以外のカードでは労働者の配置を必要としません。
左の「コンゴ」では、プロダクションステップで5ゴールドを生み出します。
ちなみに右の「チベット」は、プレイヤーボードに配置した時点で国家の安定度が3ポイントアップします。

顧問の「ナイチンゲール」はプロダクションステップでブック6を生み出します。

特殊な例として、
ワンダーの「南極探検隊」は完成時に食料5を消費するだけでなくプロダクションステップでは何ら資源を生み出しません。
このワンダーの効用は、ゲーム終了時に3勝利点をもたらすことにあります。

プロダクションステップで資源を生み出したり消費したりするのはプレイヤーボード上の進歩カードだけではありません。
メンテナンスフェイズの発展ステップで人口トラックから労働者を取り国家の労働者数(人口)を増やすと、
プロダクションステップで労働者1人につき食料3を消費するようになります。
食料消費の増加が困る場合は、
人口トラックの右半分から労働者を取り食料消費の代わりに国家の安定度を3ポイント下げるという選択肢があります。
いずれにせよ、労働者(人口)を増やすのは国家に相応の負担が強いられますので慎重にならざるを得ません。
2.プレイの順番を決める。

プレイする順番はスコアボードのこのエリアで明示されていますが、
解決フェイズでは、その時点での国家の兵力の高い順にプレイヤーディスクを並べ替えます。
すなわち、常に力の強い国家から順にプレイするということになります。
要は他国よりも先んじて好きなことをしたかったら軍事力を高めて他をねじ伏せろということです。
3.戦争を解決します。

アクションフェイズで赤のプレイヤーが戦争カードを購入しました。
購入した時点での赤のプレイヤーの兵力が27ポイントだったので、
戦争のマーカー(黒色ディスク)が兵力トラック上の27ポイントの位置に置かれています。
戦争解決ステップでの両国の兵力は、赤が27ポイント、緑が25ポイント。
緑の国家は、戦争マーカーの位置よりも低い兵力であるために戦争によるペナルティを被ることになります。

プレイされた戦争カードが「アヘン戦争」なら、緑のプレイヤーは8ゴールド失います。
加えて、戦争に敗れた国家は常に1勝利点を失います。
戦争カードがプレイされたら、
何としてでも前のアクションフェイズで国家の兵力を高めて被害を被らないように努めなければなりません。
ただし、戦争による資源の損失を算出する際に、その国家の安定度に相当する数だけ被害を軽減することができます。
安定度が高い国家ほど戦争による被害を受けにくくなりますが、
どれだけ国家の安定度を高くしたとしても、戦争に敗れると1勝利点は失われます。
4.イベントを解決する。

メンテナンスフェイズで公開されていたイベントをこのステップで実際に解決します。
イベントはこのように常に2つ設けられています。
上の「英仏協定」では兵力が最高の国家が、無料で労働者(兵士)2人を軍隊に配置できます。
また下の「ゼネスト」では安定度が最低の国家が、石材6を失います。
5.飢饉を解決する。
イベントカードの右上端に表記されている数だけ全ての国家は食料を消費します。
このカードの場合、食料4を全ての国家がこのステップで消費することになります。
国家は常に資源確保に追われます。そして時として資源が底をつくという事態に陥ることもあります。
特定の資源が支払えない場合、国家は即座に1勝利点を失うとともに不足している資源の数に等しいブックを失います。
もし、充当するためのブックもまた枯渇した場合は、
1勝利点を失うとともに不足している資源の数に等しい他の種類の資源をその支払いに充当しなければなりません。
(6) 各時代の終わりには勝利点の計算をします。
各時代の終わりに、各国家はその所有するブック数が自国のブック数よりも少ない国家の数だけ勝利点を獲得します。
最後にゲーム終了時点で、
所有する全ての資源の数と兵力、安定度、ブック数を総和して10ポイントにつき1勝利点を得ます。
勝利点は、プレイヤーボード上の様々なカードからも獲得できます。最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーが勝利します。
このゲームはこれまでに計6回プレイしていますが、ツレの全勝というみじめな結果に終わっています。
どうも力でねじ伏せられている感があります、今一歩のところなんですが…。
アドバンスドとエキスパートの全てのカードの日本語化が終わっていますので、全てを加えたプレイを予定しています。
一矢報えるといいのですが、正直言ってあまり自信がありません。
本ゲームのレビューは今回で終わりです。 ごきげんよう、さようなら。
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ネイションズ Nations 2014/10/10 その2 アクションフェイズ
レビュー記事一覧
BGA賞受賞作品 世界のボードゲームランキング ボードゲームのルール ボードゲームのプレイアビリティの改善
ネイションズ Nations 2014/10/5 その1 メンテナンスフェイズ
紀元前の文明の曙から第一次世界大戦までの世界の歴史を通して優れた文明国家の実現を目指す「ネイションズ」。

「ネイションズ Nations 」 プレイ人数1-5人 14歳以上 プレイ時間 プレイヤー1人あたり40分間
★★★★★★★★★☆
今回は、本ゲームのメインとなるアクションフェイズについて説明します。
アクションフェイズ
自分の手番では以下の3つのアクションから1つ選んで実行します。
・進歩カードの購入
・労働者の配置
・建築家の雇用
1.進歩カードの購入

進歩ボードに公開されている進歩カードが購入できます。
価格は下段が1ゴールド、中段が2ゴールド、上段が3ゴールドと上に行くほど高くなります。
下段と中段の売れ残ったカードは捨て札となりますので要注意です。
上段のカードのみ売れ残ると次のラウンドで下段に移されて、価格が1ゴールドとなって再登場します。
進歩カードには様々なタイプが存在します。
上段右端の橙色の枠のカードは顧問(アドバイザー)のカードです。
購入してプレイヤーボードに置くと、直ちにその効果を発揮してくれます。
ちなみに、この「聖アウグスティヌス」は自国の安定度を1ポイント高めてくれます。
また解決フェイズのプロダクションのステップでは自国の安定度が最高であれば2ブックを獲得できます。
各国家の発展の指標として兵力と安定度に加えて文化的遺産を表すブックがあります。
4つの時代のそれぞれの終わりに各国家は積み上げてきた文化的遺産を表すブックの数を互いに比較して、
自国よりもブックの数が劣っている1国家につき1勝利点を獲得します。
上段の左から2番目の「石造アーチ水路橋」と下段の右から2番目の「灯台」の水色の枠のカードは建物のカードです。
建物のカードは、顧問のカードとは異なり購入して自国のプレイヤーボードに置くだけでは効果を発揮してくれません。

「石造アーチ水路橋」を使用するには、アクションフェイズで3ゴールドを支払って購入して、
プレイヤーボードの上段中央にある5つのスペース(水色と赤色の枠のスペース)のうちの1つに配置します。
次にアクションフェイズで石材1つを支払い、労働者駒1つをこのカードの上に配置します。
「石造アーチ水路橋」に労働者駒1つを配置すると、
カード上部に描かれているように、
直ちに自国の安定度を1ポイントアップするとともに、解決フェイズのプロダクションステップで食料2を生み出します。
カード下の左端に描かれている石材-1の表記は、
このカードに労働者を配置するのに石材1つを消費しなければならないことを表しています。
ついでに、カード下の右端に描かれている労働者と勝利点の表記は、
ゲーム終了時にこのカードに配置されている労働者によって得られる勝利点を表しています。
「石造アーチ水路橋」の建物では、配置されている労働者1人あたり1勝利点を獲得できますが、
獲得できるのは配置されている労働者が2人までです。3人以上配置しても獲得できる勝利点は増えません。
2.労働者の配置
中段左端の「重装歩兵」と同じく中段の右から2番目の「古代ローマ軍団兵」の赤色の枠のカードは軍隊のカードです。
建物と同じくプレイヤーボードの上段中央にある5つのスペースのうちの1つに配置します。
この5つのスペースは、
建物と軍隊の両方で使用できますので、その配分によりプレイヤーの望む国家像をここで作り上げることができます。
軍隊のカードもまた建物のカード同様に、労働者を配置しなければその効果を発揮することができません。
「重装歩兵」に労働者駒1つを配置すると、
カード上部に描かれているように直ちに自国の兵力が3ポイントアップしますが、
解決フェイズのプロダクションステップで石材1をその維持費として消費します。
このように、軍隊のカードに労働者を数多く配置するとそれだけ兵力を強化することができますが、
維持費が同じように膨れ上がり、国家の大きな負担となります。
カードの表記において、
プロダクションステップで獲得できる資源は赤色で、消費される資源は黒色でベタ塗された円で表記されています。
それ以外に軍隊のカードの中央左端に描かれている数字は襲撃の能力値を表しています。
当たり前のことですが、労働者が1人も配置されていない軍隊のカードの襲撃値は有効ではありません。
また、国家が保有する軍隊のカードの中でもっとも高い襲撃の能力値が、その国家の襲撃の能力値となりますので、
軍隊のカードを何枚保有していても襲撃の能力値だけは兵力のように積算されることはありません。
下段左端の「カンナエの戦い」と上段右から2番目の「アレシアの包囲」の灰色の枠のカードは戦いのカードです。
このカードを購入すると直ちにカード下部に描かれている3種類の資源から1つ選んで獲得できます。
戦いのカードを購入して得られる資源の数は国家の襲撃値に相当する数です。
戦いのカードは他のカードと異なりプレイヤーボードに配置されることなく、資源獲得後は捨て札となります。
中段右端の「ヒスパニア」の緑色の枠のカードは植民地のカードです。
植民地のカードは、カード下部の左側に表記された兵力の条件を充たす国家でなければ購入することができません。
ちなみに「ヒスパニア」は国家の兵力が4を超えていなければ獲得できません。
すなわち兵力が5以上の国家のみが、
このカードを購入してプレイヤーボードの下段の左端2つのスペースの一つに配置することができます。
植民地のカードは顧問のカードと同じくプレイヤーボードに配置すると直ちにその効果を発揮します。
「ヒスパニア」を植民地として保有した国家は、解決フェイズのプロダクションステップで食料2を生み出します。
上段左端の「ペロポネソス戦争」と下段左から2番目の「フン族の侵攻」の黒色の枠のカードは戦争のカードです。

赤のプレイヤーが「アヘン戦争」という戦争のカードを購入した場合です。
戦争のカードを購入したら、直ちに得点ボードの下部右にある戦争のスペースにカードを置くとともに、
そのスペースに置かれていた戦争のマーカー(黒色ディスク)を兵力トラック上の赤のマーカーの位置、
すなわち戦争のカードを購入した赤のプレイヤーの兵力値に相当する位置に置きます。
全ての国家は解決フェイズの戦争ステップまでに、その兵力値を戦争のマーカーが示す値以上に上げなければ、
戦争のカードの下部に表記されたペナルティーを被ることとなります。
この「アヘン戦争」では、戦争に敗れると8ゴールドと1勝利点を失います。
戦争に敗れると必ず1勝利点を失いますが、資源は国家の安定度に相当する数だけ被害を免れることができます。
戦争のカードは、1ラウンドに1枚しか購入できません。
プレイヤーの1人が購入してしまうと、
たとえ進歩ボードに他の戦争カードが残っていたとしても、他のプレイヤーは購入できなくなります。
兵力と安定度、文化的遺産(ブック)のいずれも国家にとって軽んじることができないところがうまくできています。
3.建築家の雇用
下段左端の「コロセウム」の茶色の枠のカードはワンダーのカードです。
ワンダーのカードは購入して自国のプレイヤーボードの上段右端のスペースに置きます。
ワンダーのカードは建設しなければ、その効果を発揮しません。

アクションフェイスで得点ボードの建築家スペースから建築家キューブ1つを取って、
建設中のワンダーのカードに配置します。
1回のアクションで配置できる建築家キューブは1個だけです。
「コロセウム」に建築家キューブ1個を配置するには、石材を2つ消費します。
建築家を2人配置すれば「コロセウム」が完成し、直ちに兵力が3ポイント上昇します。
ただし、完成時には食料2を消費します。
ワンダーが完成したら、プレイヤーボードの下段の完成済みのワンダー用の5つのスペースの1つに移動します。
各国家は、建設済みのワンダーを5つ保有できますが建設中のワンダーは1つだけです。

進歩ボードに公開される進歩カードは時代とともに進化していき、より強力な効果を発揮するようになりますので、
自国のプレイヤーボード上のカードも時代の変化に応じて次々と置き換えを余儀なくされます。
古い軍隊や建物を排除して新しいものに入れ替えるとそこに配置されている労働者は全て引揚げなくてはなりません。
新しいものは効果も高いですが、労働者の配置コストや軍隊の維持コストも効果に比例して高くなっています。
人口を増やし配置する労働者数を増やすと建物の生産性も高まり軍隊も強化されますが、
人口増加に伴い国家の安定度低下と食料不足が深刻化します。
発展における人口増加は後戻りができないだけに、慎重を期さなければなりません。
アクションフェイズでは各プレイヤーは自分の手番で3つのアクションのうちの1つを選んで順番にプレイを繰り返します。
全員がアクションをパスした時点で、ラウンドで最後のフェイズとなる解決フェイズに移行します。
「ネイションズ」では自国の進化と繁栄、防衛のために常に難しい選択を強いられます。
国家間のバランスは非常に巧妙なシステムで操られ、各プレイヤーは時代の波に翻弄されることとなります。
次回「ネイションズ Nations 2014/10/20 その3 解決フェイズ」に続きます。 ごきげんよう、さようなら。
BGA賞受賞作品 世界のボードゲームランキング ボードゲームのルール ボードゲームのプレイアビリティの改善
ネイションズ Nations 2014/10/5 その1 メンテナンスフェイズ
紀元前の文明の曙から第一次世界大戦までの世界の歴史を通して優れた文明国家の実現を目指す「ネイションズ」。

「ネイションズ Nations 」 プレイ人数1-5人 14歳以上 プレイ時間 プレイヤー1人あたり40分間
★★★★★★★★★☆
今回は、本ゲームのメインとなるアクションフェイズについて説明します。
アクションフェイズ
自分の手番では以下の3つのアクションから1つ選んで実行します。
・進歩カードの購入
・労働者の配置
・建築家の雇用
1.進歩カードの購入

進歩ボードに公開されている進歩カードが購入できます。
価格は下段が1ゴールド、中段が2ゴールド、上段が3ゴールドと上に行くほど高くなります。
下段と中段の売れ残ったカードは捨て札となりますので要注意です。
上段のカードのみ売れ残ると次のラウンドで下段に移されて、価格が1ゴールドとなって再登場します。
進歩カードには様々なタイプが存在します。
上段右端の橙色の枠のカードは顧問(アドバイザー)のカードです。
購入してプレイヤーボードに置くと、直ちにその効果を発揮してくれます。
ちなみに、この「聖アウグスティヌス」は自国の安定度を1ポイント高めてくれます。
また解決フェイズのプロダクションのステップでは自国の安定度が最高であれば2ブックを獲得できます。
各国家の発展の指標として兵力と安定度に加えて文化的遺産を表すブックがあります。
4つの時代のそれぞれの終わりに各国家は積み上げてきた文化的遺産を表すブックの数を互いに比較して、
自国よりもブックの数が劣っている1国家につき1勝利点を獲得します。
上段の左から2番目の「石造アーチ水路橋」と下段の右から2番目の「灯台」の水色の枠のカードは建物のカードです。
建物のカードは、顧問のカードとは異なり購入して自国のプレイヤーボードに置くだけでは効果を発揮してくれません。

「石造アーチ水路橋」を使用するには、アクションフェイズで3ゴールドを支払って購入して、
プレイヤーボードの上段中央にある5つのスペース(水色と赤色の枠のスペース)のうちの1つに配置します。
次にアクションフェイズで石材1つを支払い、労働者駒1つをこのカードの上に配置します。
「石造アーチ水路橋」に労働者駒1つを配置すると、
カード上部に描かれているように、
直ちに自国の安定度を1ポイントアップするとともに、解決フェイズのプロダクションステップで食料2を生み出します。
カード下の左端に描かれている石材-1の表記は、
このカードに労働者を配置するのに石材1つを消費しなければならないことを表しています。
ついでに、カード下の右端に描かれている労働者と勝利点の表記は、
ゲーム終了時にこのカードに配置されている労働者によって得られる勝利点を表しています。
「石造アーチ水路橋」の建物では、配置されている労働者1人あたり1勝利点を獲得できますが、
獲得できるのは配置されている労働者が2人までです。3人以上配置しても獲得できる勝利点は増えません。
2.労働者の配置
中段左端の「重装歩兵」と同じく中段の右から2番目の「古代ローマ軍団兵」の赤色の枠のカードは軍隊のカードです。
建物と同じくプレイヤーボードの上段中央にある5つのスペースのうちの1つに配置します。
この5つのスペースは、
建物と軍隊の両方で使用できますので、その配分によりプレイヤーの望む国家像をここで作り上げることができます。
軍隊のカードもまた建物のカード同様に、労働者を配置しなければその効果を発揮することができません。
「重装歩兵」に労働者駒1つを配置すると、
カード上部に描かれているように直ちに自国の兵力が3ポイントアップしますが、
解決フェイズのプロダクションステップで石材1をその維持費として消費します。
このように、軍隊のカードに労働者を数多く配置するとそれだけ兵力を強化することができますが、
維持費が同じように膨れ上がり、国家の大きな負担となります。
カードの表記において、
プロダクションステップで獲得できる資源は赤色で、消費される資源は黒色でベタ塗された円で表記されています。
それ以外に軍隊のカードの中央左端に描かれている数字は襲撃の能力値を表しています。
当たり前のことですが、労働者が1人も配置されていない軍隊のカードの襲撃値は有効ではありません。
また、国家が保有する軍隊のカードの中でもっとも高い襲撃の能力値が、その国家の襲撃の能力値となりますので、
軍隊のカードを何枚保有していても襲撃の能力値だけは兵力のように積算されることはありません。
下段左端の「カンナエの戦い」と上段右から2番目の「アレシアの包囲」の灰色の枠のカードは戦いのカードです。
このカードを購入すると直ちにカード下部に描かれている3種類の資源から1つ選んで獲得できます。
戦いのカードを購入して得られる資源の数は国家の襲撃値に相当する数です。
戦いのカードは他のカードと異なりプレイヤーボードに配置されることなく、資源獲得後は捨て札となります。
中段右端の「ヒスパニア」の緑色の枠のカードは植民地のカードです。
植民地のカードは、カード下部の左側に表記された兵力の条件を充たす国家でなければ購入することができません。
ちなみに「ヒスパニア」は国家の兵力が4を超えていなければ獲得できません。
すなわち兵力が5以上の国家のみが、
このカードを購入してプレイヤーボードの下段の左端2つのスペースの一つに配置することができます。
植民地のカードは顧問のカードと同じくプレイヤーボードに配置すると直ちにその効果を発揮します。
「ヒスパニア」を植民地として保有した国家は、解決フェイズのプロダクションステップで食料2を生み出します。
上段左端の「ペロポネソス戦争」と下段左から2番目の「フン族の侵攻」の黒色の枠のカードは戦争のカードです。

赤のプレイヤーが「アヘン戦争」という戦争のカードを購入した場合です。
戦争のカードを購入したら、直ちに得点ボードの下部右にある戦争のスペースにカードを置くとともに、
そのスペースに置かれていた戦争のマーカー(黒色ディスク)を兵力トラック上の赤のマーカーの位置、
すなわち戦争のカードを購入した赤のプレイヤーの兵力値に相当する位置に置きます。
全ての国家は解決フェイズの戦争ステップまでに、その兵力値を戦争のマーカーが示す値以上に上げなければ、
戦争のカードの下部に表記されたペナルティーを被ることとなります。
この「アヘン戦争」では、戦争に敗れると8ゴールドと1勝利点を失います。
戦争に敗れると必ず1勝利点を失いますが、資源は国家の安定度に相当する数だけ被害を免れることができます。
戦争のカードは、1ラウンドに1枚しか購入できません。
プレイヤーの1人が購入してしまうと、
たとえ進歩ボードに他の戦争カードが残っていたとしても、他のプレイヤーは購入できなくなります。
兵力と安定度、文化的遺産(ブック)のいずれも国家にとって軽んじることができないところがうまくできています。
3.建築家の雇用
下段左端の「コロセウム」の茶色の枠のカードはワンダーのカードです。
ワンダーのカードは購入して自国のプレイヤーボードの上段右端のスペースに置きます。
ワンダーのカードは建設しなければ、その効果を発揮しません。

アクションフェイスで得点ボードの建築家スペースから建築家キューブ1つを取って、
建設中のワンダーのカードに配置します。
1回のアクションで配置できる建築家キューブは1個だけです。
「コロセウム」に建築家キューブ1個を配置するには、石材を2つ消費します。
建築家を2人配置すれば「コロセウム」が完成し、直ちに兵力が3ポイント上昇します。
ただし、完成時には食料2を消費します。
ワンダーが完成したら、プレイヤーボードの下段の完成済みのワンダー用の5つのスペースの1つに移動します。
各国家は、建設済みのワンダーを5つ保有できますが建設中のワンダーは1つだけです。

進歩ボードに公開される進歩カードは時代とともに進化していき、より強力な効果を発揮するようになりますので、
自国のプレイヤーボード上のカードも時代の変化に応じて次々と置き換えを余儀なくされます。
古い軍隊や建物を排除して新しいものに入れ替えるとそこに配置されている労働者は全て引揚げなくてはなりません。
新しいものは効果も高いですが、労働者の配置コストや軍隊の維持コストも効果に比例して高くなっています。
人口を増やし配置する労働者数を増やすと建物の生産性も高まり軍隊も強化されますが、
人口増加に伴い国家の安定度低下と食料不足が深刻化します。
発展における人口増加は後戻りができないだけに、慎重を期さなければなりません。
アクションフェイズでは各プレイヤーは自分の手番で3つのアクションのうちの1つを選んで順番にプレイを繰り返します。
全員がアクションをパスした時点で、ラウンドで最後のフェイズとなる解決フェイズに移行します。
「ネイションズ」では自国の進化と繁栄、防衛のために常に難しい選択を強いられます。
国家間のバランスは非常に巧妙なシステムで操られ、各プレイヤーは時代の波に翻弄されることとなります。
次回「ネイションズ Nations 2014/10/20 その3 解決フェイズ」に続きます。 ごきげんよう、さようなら。