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世界のボードゲーム

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ハイフロンティア High Frontier 2013/2/26 その4

ハイ・フロンティア 2012/9/24
ハイフロンティア High Frontier 2013/2/26 その1
ハイフロンティア High Frontier 2013/2/26 その2
ハイフロンティア High Frontier 2013/2/26 その3



プレイヤーは、移動フェイズでロケットや貨物機を移動します。

hiprontier130322_08.jpg

これがプレイヤーマットで、ロケットの航行を管理します。

1~12までのマスが並んでいる上の段が加速度トラックで、ロケットの推進力を管理します。

その下のボードの大部分を占める小さな円で構成されたマトリックス状のエリアがロケットダイヤグラムで、
ロケットの燃料を管理するために使用します。

地球低軌道にロボノーツや推進システムを打ち上げてロケットを建設したら、
地球低軌道のLEOのマスに、ロケット駒を1つ置きます。

次にプレイヤーマットの加速度トラック上の、ロケットに搭載している推進システムの推進力に相当するマスに
青色のディスクを置いてロケットの推進力をセットします。

さらにロケットダイヤグラムの一番右端のDRY MASS(乾燥重量)の列で、
ロケットに搭載している乗組員やロボノーツ、推進システム、精製プラントのトータル重量に等しい位置を選び、
その位置から左へ移動して、小さな円内の数字が0と書かれている一番左端の円の位置にロケット駒を置きます。

ロケットダイヤグラムは、左右方向に4つのエリアに大きく区分されています。
そして各区分の一番上にMODIFIED THRUST Xと、
ロケットに搭載する燃料の量による推進力の変動量が表示されています。

例えば、ロケットのトータル重量(DRY MASS:乾燥重量)が0~4で、
燃料が0の状態であれば、MODIFIED THRUST +1 すなわち推進力が1だけアップし、
燃料が満タン(一番右端の位置)であれば、THRUST -2 すなわち推進力が逆に2だけダウンします。

ロケットダイヤグラムの縦に書かれた太い黒線は、ロケットに8つある燃料タンクを表しています。

たとえばトータル重量が3のロケットに水1WTを消費して燃料を搭載すると、
燃料タンク1が満タンとなり、ロケットダイヤグラムでのロケット駒の位置は、
DRY MASS(乾燥重量)の列の3の位置から左に移動して、
燃料タンク1の黒いラインと交叉する円内数字が6の円のスペースとなります。

さらに水1WTを消費して燃料を追加して搭載すると、
ロケット駒の位置は右方向に移動して、
燃料タンク2の黒いラインと交叉する円内数字が9の円のスペースとなります。

このように、ロケットの燃料は水を1WTを補給するごとに燃料タンク1個分が満たされます。

また、ロケットの燃料は宇宙を飛行して加速点に侵入するたびに推進システムの燃料消費量に相当する数だけ
ロケットダイヤグラム上のロケット駒が左方向に移動します。

たとえば、先ほど水2WTを補給したロケットが、燃料消費量3の推進システムを搭載している場合は、
宇宙を飛行して加速点を1つ侵入するたびに、ロケット駒は左方向へ3つ移動することになり、
加速点を3つ侵入すると搭載している燃料を全て消費してしまうことになります。

トータル重量が0~2のロケットに水8WTを補給すると、燃料消費量3の推進システムを搭載していれば、
搭載している燃料で加速点を7つ侵入(飛行)することができますが、
ロケットのトータル重量が10までアップすると同じように水8WTを補給しても同じ推進システムでは、
搭載している燃料で加速点を3つしか侵入(飛行)できなくなります。

ロケットのトータル重量は非常に重要な要素で、初期の飛行はできるだけ軽量な装備で飛行することを心がけなければなりません。

軽量な推進システムは燃料消費量が少なくなりますが、推進力も同様に低下します。
推進力の低下でもっとも致命的なことは、サイト(天体)における離着陸です。

サイズの大きいサイト(天体)では、水分量も多く燃料となる水を簡単に補給でき、
地球外工場を建設するにあたっての探査においても成功する確率が非常に高くなります。
(ダイスを振ってサイズ値以上の出目で成功しますので、サイズ値6以上のサイトでは自動的に成功となります)

ただし、サイズの大きいサイト(天体)では引力がサイズに応じて大きくなるので、
推進力がサイズ値を超えるロケットであれば、
引力に抗して簡単に離着陸が可能となり離着陸時に追加の燃料消費が不要となりますが、
推進力がサイトのサイズ値以下のロケットは、サイズ値に相当する燃料が離着陸に必要となり、
サイズ値の大きいサイト(天体)への飛行は非常に困難となります。

ロケットの搭載する乗組員やロボノーツ、推進システム、精製プラントを十分に吟味して、
広大な太陽系宇宙に存在する数多くサイト(天体)から目指す目的地を選択し、
途中の燃料補給や、前哨基地の建設、飛行軌道、サイトへの離着陸と探査方法などの飛行計画を立案し、
ロケットを建造して、実際に飛行するわけですが、これが所謂言うは易く行うは難しというわけです。

ただ最近になって漸く難しいと感じる段階を脱して、面白さが感じられるようになりました。
大好きなテーマなのですが、最初のとっつきが極めて悪いと言わざるを得ません。

ツレは、太陽風を利用した燃料を消費しない推進システムを駆使して水星に地球外工場を設立。
貨物機も飛行させて地球外工場で生産した装備で飛行範囲の拡大に注力するまでに。

hiprontier130322_04.jpg

私は月に建設した前哨基地を足がかりに、
火星の領域を徹底して開拓し地球外工場を効率的に建設して、なんとか勝利しました。

hiprontier130322_03.jpg

まだまだ宇宙は広大で開拓できたのは、ほんの足元に過ぎません。



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ハイフロンティア High Frontier 2013/2/26 その3

ハイ・フロンティア 2012/9/24
ハイフロンティア High Frontier 2013/2/26 その1
ハイフロンティア High Frontier 2013/2/26 その2



ハイフロンティアでは、各プレイヤーが順番に手番を実行することにより進行します。

プレイヤーは自分の手番で、移動(ロケットや貨物機)とオペレーション(1つを選択)を実行します。

オペレーションのフェイズでは、以下の行動から1つだけ選択して実行します。

1.収入
  ストックから1WT(我が家のルールでは3WT)の収入を得ます。1WTは40トンの水に相当します。

2.研究(オークション)
  特許カードを対象としてオークションにてプレイヤー間で競りを行います。
  競り落としたプレイヤーは、そのカードを手札として保有して、
  カードに書かれたロケットの推進システムやロボノーツ、精製プラントが使用できるようになります。

hiprontier130322_11.jpg

  カード左上に書かれたMASS(重量)の数値がとても重要です。

  ロケットに搭載する際に、ロケットの総重量が大きくなると飛行時の燃料消費が当然ながらアップして、
  遠くの天体への航行が難しくなります。

  左端のカードは精製プラントで地球外工場を設立する時に、ロボノーツと共に不可欠な設備です。

  中央のロボノーツのカードの右下に書かれているISRU値は小さいほど高性能であることを表しています。

  右端のカードは推進システムで、ロケットの心臓部とも言える装置です。
  以前にも紹介しましたが、カード下に描かれているトライアングルの数値が非常に重要です。

  特に推進力(左の数字)と燃料消費量(右の数字)は、宇宙開発をする上でとても頭を悩ます性能値です。

  推進力は一回の飛行(移動)で通過できる加速点の数で、大きいほど遠くまで飛行できます。
  また推進力がサイト(天体)のサイズ値を超える場合は、
  離着陸が特別な燃料消費無しで行えるので、推進力が大きいシステムは非常に魅力的です。
  ただ、推進力の大きいシステムは燃料消費量もまた多いのが一般的です。

  また燃料消費量は、
  ロケットが加速点に侵入するために必要な燃料で太陽風を利用した飛行システムではゼロの場合があります。
  太陽風を利用した推進システムは燃料なしで飛行できますが、太陽から離れるほど推進力が低下します。
  また推進力が非常に低いため大きなサイズのサイトへの離着陸には非常に多くの燃料消費が必要となります。

  加えて大気のある天体への着陸では、太陽風を利用した推進システムは破壊されます。

3.フリーマーケット
  手札の特許カードを売却することで3WT(我が家のルールでは10WT)の収入を得ます。

4.打ち上げ
  手札のロケットの推進システムやロボノーツ、精製プラントなどの特許カードを
  地球低軌道(LEO)に打ち上げます。打ち上げには、打ち上げるものの重量値と同額のWTを消費します。

  hiprontier130322_20.jpg

  最低でも推進システムと探査機能を備えたロボノーツを地球低軌道に打ち上げてロケットを建設します。
  地球外工場を設立するには、
  まず候補となるサイト(天体)までロケットを飛ばして工場建設に適しているかの探査が必要です。

  探査が成功すれば、その天体までロボノーツと精製プラントを運べば地球外工場を建設できます。

5.サイトでの燃料補給

  ・サイト(天体)の水分量に1を加え、
   乗組員またはロボノーツのISRU値を引いた値に相当するWTを得ることができます。
   乗組員またはロボノーツの探査装置の能力が低くISRU値が大きい場合は、
   水分量の大きいサイト(天体)でしか燃料補給ができません。

  ・地球外工場では、自由に好きなだけ燃料を補給することができます。

hiprontier130322_03.jpg

  サイトに描かれている雨粒の数が水分量を表しています。

6.探査
  着陸したサイト(天体)で地球外工場が建設可能か探査します。

  探査するには、ロケットに搭載している装置のISRU値が
  探査の対象となるサイトの水分量以下でなければ探査できません。

  探査が可能な場合、ダイスを1個振って出目が探査の対象となるサイトのサイズ値以下であれば成功です。
  プレイヤーの色の領有ディスクをサイト上に置いて、その領有権を明示します。

7.工業化
  探査に成功したサイトにロボノーツと精製プラントを運べば地球外工場が建設されます。

hiprontier130322_04.jpg

  緑色の円形ディスクが領有ディスクで、その上のキューブが地球外工場を表しています。

8.地球外工場での機器生産
  地球外工場が建設できると、そのサイトのスペクトル型に一致する機器を生産することができます。

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  特許カードの裏面(黒色)が地球外工場で生産可能な装置で、それぞれの性能が飛躍的に向上します。
  これらの装置をロケットに組み込むと、宇宙での行動範囲が大きく広がります。

  右端の推進システムは非常に魅力的なシステムで、推進力が15で燃料消費量は1/2と驚異的な性能です。
  これだけの推進力があれば、太陽系の全ての天体において燃料消費無しで離着陸が可能となります。

(次回に続きます)

本ブログも、トータルアクセス数が5万アクセスを突破いたしました。
記事の終りでは御座いますが、謹んで本ブログの読者の方々に心より感謝申し上げます。



ハイフロンティア High Frontier 2013/2/26 その2

ハイ・フロンティア 2012/9/24
ハイフロンティア High Frontier 2013/2/26 その1



10億分の1メートル(ナノメートル)の寸法単位で加工・製作するための技術、
すなわちナノテクレベルの製造技術の進歩は、原子レベルでの物質操作を可能にしました。

まさに信じがたい新素材であるカーボンバッキーチューブやカーボンナノチューブからなるフラーレン構造を持つ
ナノメートルサイズの構造体が生み出されます。

しかしながら、それらは無重力・高真空環境下でしか製造することができません。

ここで初めて地球外工場の建設の必要性が生まれたわけです。

地球外工場の建設に適した炭素質の小惑星に、誰よりも先んじてロケットを送り込む必要があります。

地球外低軌道(LEO-Low Earth Orbit)上に、
ロケットの燃料となる大量の水を地球の重力井戸から運び上げます。

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さらに、ロケットを推進する推進システムや地球外工場用の精製プラント、
地球外工場での過酷な生産労働に従事する遠隔操作が可能なロボット宇宙飛行士(ロボノーツ)が、
乗組員と共にロケットに搭載されて、未知なる天体を目指します。

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宇宙では、月や火星など水分が存在する天体からロケットの燃料となる水を採掘する技術革新が求められ、
ISRU(現地資源活用 In-situ Resource Utilization)技術が確立され、
ロケットは地球低軌道以外でも燃料を補給することが可能となりました。

燃料消費の少なく高推進力で軽量な推進システムや、優れたISRU技術や特別な能力を備えたロボノーツ、
軽量で特殊な能力を備えた精製プラントなどの技術開発が地球外工場の建設のカギを握ることとなります。

地球外工場で生産される物質を活用して、推進システムやロボノーツ、精製プラントは更なる進化を遂げ、
ISRU技術の確立と相まって人類の宇宙での活動範囲が飛躍的に拡大し、宇宙開発競争は激化していきます。

ナノテク技術を応用した推進システム
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ナノテク技術を応用したロボノーツ
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ナノテク技術を応用した精製プラント
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プレイヤーは、国連やNASA(US)、中国、ESA(EU)、清水建設(日本)の5つの勢力に1つに属し、
まずロケットの建設から始めなければなりません。(次回に続きます)



ハイフロンティア High Frontier 2013/2/26 その1

ハイ・フロンティア 2012/9/24



ルールが難しくて理解するのに苦労しましたが、
最近になって漸くまともにプレイできるようになった「ハイ・フロンティア」です。

ハイフロンティア High Frontier」 プレイ人数2-5人 12歳以上 プレイ時間180分間

highfrontier_02

本ブログ記事には、
正規の商品に含まれないボード(ネット上で公開されているデザインを基に自作)や、
我が家のプレイ環境に合わせて改変したルール(フリーマーケットでの売却価格や収入が3倍)が登場します。

これらは公式な内容(正規品)とは異なります、予めご了承ください。

hiprontier130322_01.jpg

中央が太陽系を表すゲームマップ、その左右がそれぞれプレイヤーマット(2枚)です。

hiprontier130322_04.jpg

ゲームマップには太陽(SOL)を中心として、このように水星(MERCURY)や金星(VENUS)、
地球(EARTH)、月(Luna)などと共に様々な記号が描かれています。

hiprontier130322_17.jpg

LEGEND 記号

BURNS 加速点(表記はデザイン的な飾りでゲーム上では特別な意味を持たない)
Spend fuel to enter 侵入するには燃料を消費しなければならない

HOHMANN INTERSECTION ホーマン遷移軌道
Spend fuel to turn here ここで軌道を変更するには燃料を消費しなければならない
ホーマン遷移軌道と呼ばれる、この軌道の交差点で軌道変更するには燃料を通常の倍消費しなければならない

L-POINT INTERSECTION ラグランジュ・ポイント
ラグランジュ・ポイントでは燃料消費無しで軌道を変更できる

CRASH HAZARDS 衝突の危険
AEROBRAKE HAZARD 空気抵抗の危険
No lander fuel needed 着陸するための燃料は必要ない

1d6 risk:"1"=decommissioned
これらの危険な地点に航宙機(ロケット)が侵入した場合、6面ダイスを振り出目が1であれば破棄される

BUGGY ROAD バギー通行可能
No lander fuel needed 上陸するための燃料は必要ない


SITE HEX サイト・ヘックス(着陸できる天体や場所を表している)

SIZE サイズ値(大きさを表す)
SITE SPECTRA スペクトル型
地球外工場を建設した場合の生産物の特性で、Y/C/M/S/Dの5種類がある
Science site 科学的価値のあるサイト
Hydration 水分量


その下の推進システムトライアングルの説明は、マップ上の表記に関するものではありませんが、
ついでにご紹介しておきます。


THRUSTER TRIANGLE 推進システムトライアングル

このアイコンを持つカードはロケットの推進システムとして機能します。

AFTERBURNER アフターバーナー(開放冷却系)
Fuel steps needed for an extra thrust 追加で推進力1を得るには表記の数字だけ燃料を必要とする

THRUST 推進力
Burns per move 1回の移動において侵入できる加速点の数
FUEL CONSUMPITION 燃料消費量
Fuel steps per burn 加速点に侵入するたびに消費される燃料

上記以外に太陽のアイコンが描かれている場合は、太陽に近いエリアでは太陽光によって推進力が得られます。


SIGNPOST 道標

Suggested routes 推奨ルート
Burs to destination 目的地までの加速点の数
(basic/expanded) (ベーシックゲーム/拡張ゲーム)
Lander fuel steps 着陸に必要な燃料

これだけでは何のことかさっぱり解らないと思いますが、次回から順を追って説明していきます。




プロフィール

boardgameaddiction

Author:boardgameaddiction
ボードゲームが大好きで、プレイするだけでなく、
集めてルールを読むだけで十分満足している、
生きることに結構真面目な、
そこら辺にゴロゴロしている、ごく普通の人です。

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