- Date: Fri 15 02 2013
- Category: ボードゲームのレビュー
- Tags: 古代決戦 古代対決 Antike Duellum 世界のボードゲーム ボードゲーム boardgame 二人プレイ 二人用ゲーム
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古代決戦 Antike Duellum 2013/2/10
プレイヤーはローマやカルタゴのような古代国家を担当し、世界の覇者を目指す「古代決戦」。
「古代決戦 Antike Duellum」 プレイ人数2人 12歳以上 プレイ時間60-90分間

海を渡り、都市を作り、神殿を建て、新技術を開発します。資源と領土をめぐって戦い自軍を勝利に導きます。

勝者となるには、先に9人の有力者を集めなければなりません。
これは有力者を表す有力者カードで、全部で5種類あります。
左から順に、
・航海士:手番の終りに自国の海軍駒が置かれている海域が7つあるごとに1枚獲得できます。
・市民:自国の神殿の数が3の倍数に達するごとに1枚獲得できます。
・将軍:敵の神殿を1つ破壊するごとに1枚獲得できます。
・学者:敵よりも先に、新たな技術を1つ開発するごとに1枚獲得できます。
・王:自国の都市の数が5の倍数に達するごとに1枚獲得できます。
カードはそれぞれ枚数が限られていますので、早いもの勝ちとなります。

ゲームに使用されるコンポーネントです。
左端のトレイの、上が貨幣で、下が防壁タイル、
左から2番目のトレイの、上が鉄の資源チップで、下が神殿駒、
左から3番目のトレイの、上が大理石の資源チップで、下が黄金の資源チップ、
右端のトレイの左上が鉄の都市タイル、右上が黄金の都市タイル、下が大理石の都市タイル

ゲームスタート時の写真です。

スタートプレイヤーから順に、
ゲームボードの左上にあるこのロンデル上の任意のマスに八角柱を置いてアクションを選択・実行します。
ロンデル上の各マスで実行できるアクションは以下の通りです。
MILITIA(配備):
兵を自国の新兵枠から取り、自国の都市に配備できます。兵を1つ配備するごとに鉄2を支払います。

これがゲームボード上の新兵枠です。
左の人形の駒が陸軍駒で、右の舟形の駒が海軍駒です。
上中央に描かれた青いコイン2枚と矢印は、
兵を配置するのに資源の鉄チップが2枚必要であることを表しています。
1都市に陸軍駒か海軍駒いずれか1個だけしか配備できませんが、神殿が建っていると3個まで配備できます。
1都市に存在できる駒の数に制限はありません。
MARMOR(大理石の生産):
大理石を産出する都市1つから大理石1を得ます。
もし大理石を産出する都市に神殿が建設されていたら、大理石1ではなく大理石3を得ます。
産出した資源の量に関わらず、貨幣1を得ます。
SCIENTIA(知識):
黄金を支払って自国に新たな知識(技術)をもたらします。
また、黄金1で陸軍駒1個を、黄金2で海軍駒1個をそれぞれ新兵枠に補充することができます。

新しい知識(技術)には、このように5種類あり左から順に、
・STRATA(道路):自国の陸軍駒は2スペース移動できるようになります。
・NAVIGATIO(航海術):自国の海軍駒は2スペース移動できるようになります。
・MONETA(貨幣経済):資源を生産するたびに、その資源を追加で1つ獲得できるようになります。
・RES PUBLICA(共和制):自国の全ての都市の防御力が1アップします。
・COMMERCIUM(貿易):所有する任意の資源3を任意の資源2と交換できるようになります。
各知識(技術)ごとに上に描かれた矢印の中の数字は、
左がこの知識を最初に獲得する場合に必要な黄金の数で、右が2番目に獲得する場合に必要な黄金の数です。
知識(技術)は先に獲得すると、学者の有力者カードを手番の終りに得ることができます。
2番目に獲得しても学者カードは得られません。
DUELLUM(進軍):
このアクションは、以下の第一フェイズと第二フェイズで構成されています。
第一フェイズ
・自国の陸軍駒および海軍駒を任意の順序で移動できます。
・敵軍がいる地域に移動すると、戦闘が起こります。
戦闘は両軍の同種の兵が同じ地域に存在する状態が解消されるまで、両軍の駒が1対1の割合で打ち倒され、
それぞれの軍の新兵枠に戻ります。

たとえば左のNUMANTIAの陸軍駒3個が、上の隣接している敵の都市に移動した(攻め入った)場合、
敵の都市を守備している白色の陸軍駒4個のうち3個が相打ちとなって倒れ、それぞれ自軍の新兵枠に戻り、
結果、敵の都市には白色の陸軍駒1個だけが残ることになります。
第二フェイズ
・手番のプレイヤーは、相手の都市を征服することができます。
・都市を征服するには、都市の防御力以上の兵を事前にその都市に移動させておかなければなりません。
・都市の防御力は1で、神殿を建てると3となり、防壁を設けると防御力が1アップします。
上の写真で、NUMANTIAには陸軍駒が3個守備していて防壁もあるので、
この都市の防御力は、(都市の防御力1)+(防壁による防御力1アップ)+(陸軍駒3個)=5となり、
NUMANTIAを征服するには陸軍駒が5個必要で、隣接する都市の白軍4個でNUMANTIAに攻め入っても
敵の陸軍駒3個を倒せても、都市を征服することはできません。
FERRUM(鉄の生産):
鉄を産出する都市1つから鉄1を得ます。
もし鉄を産出する都市に神殿が建設されていたら、鉄1ではなく鉄3を得ます。
産出した資源の量に関わらず、貨幣1を得ます。
TEMPLUM(神殿):
自国の任意の都市に大理石6を支払い神殿を、大理石1を支払い防壁をそれぞれ建てることができます。
ただし神殿を建設する場合、
その都市に神殿が建っている地域が1つ隣接しているごとに、貨幣1を支払わなければなりません。
上の写真でNUMANTIAに神殿を建てるには、この都市に神殿が建っている都市が2つ隣接しているため、
大理石6と貨幣2が必要となります。
AURUM(黄金の生産):
黄金を産出する都市1つから黄金1を得ます。
もし黄金を産出する都市に神殿が建設されていたら、黄金1ではなく黄金3を得ます。
産出した資源の量に関わらず、貨幣1を得ます。
ゲームスタート時には、ロンデル上の任意のマスに八角柱を置いて任意のアクションを実行できます。
以降、時計回りに3マス先までは無料で八角柱を進めて、次のアクションを選択・実行できます。
3マスよりも先のマスに進めるには、1マスあたり資源1を支払わなければなりません。
自分の手番では、以下の3ステップを順に実行します。
1.ロンデル上で自分の八角柱を任意のマスに進めてアクションを選択・実行する。
2.都市が設立されていない地域に自軍の兵(陸軍駒または海軍駒)を移動して、都市を設立する。
都市を設立するには、
・その都市に少なくとも1つの兵(陸軍駒か海軍駒)がいなければなりません。
・都市を設立するには、大理石1と鉄1、黄金1の3つの資源を支払わなければなりません。
・都市が産出する資源は、大理石と鉄、黄金から自由に選択することができますが、
同種の資源を産出する都市が1つ隣接しているごとに、貨幣1を支払わなければなりません。

CARTHAGO NOVAには鉄を産出する都市タイルが、CAESAREAには黄金を産出する都市タイルが、
CARTHAGOには大理石を産出する都市タイルがそれぞれ置かれて都市が設立されています。
SIGAに都市を設立する場合、
大理石を産出する都市を設立する場合は、大理石1と鉄1、黄金1の3つの資源ですみますが、
鉄または黄金を産出する都市を設立する場合は、
同じ資源を産出する都市が隣接しているために、加えて貨幣1の支払いが必要となります。
3.最後に有力者カードの獲得条件を満たしている場合、該当する有力者カードを獲得します。

有力者(カード)を集めるごとに、この勝利点トラック上の得点マーカーを進めていきます。
4、6、8、9以外のマスには防壁のマークが描かれていて、このマスに得点マーカーがきた場合、
プレイヤーは防壁タイルを1枚獲得できます。
都市に建設した神殿駒や防壁タイルは、その都市が破壊されると神殿駒はストックに、
防壁タイルはプレイヤーの手元に戻り再利用できます。

相手が有力者カードを獲得するごとに、
また、相手に都市を征服されるごとにプレイヤーはイベントカード1枚を獲得できます。
イベントカードはこのように常に3枚公開されていて、任意のカードを選ぶことができます。
カードを取ったら、直ぐに山札から補充します。

イベントカードは、自分の手番であればいつでも何枚でも使用できます。
相手の手番で使用できるものもあります。
中にはかなり効果的なものも存在します。(敵兵を削除したり、都市の防御力を下げたり)
相手がどのようなイベントカードを持っているかを、忘れないようにしなければなりません。
イベントカードで、戦闘時に大きな痛手を被ることがあります。
このゲームの面白いところは、戦いに勝つことや領土を広めることではなく、
勝利条件が、相手よりも早く有力者を9人集めることにあります。
数回テストプレイして全て私が勝利したのですが、本番で負けました。完敗です。
このゲームは、古代国家同士の関係が見事に表現されていて素晴らしい出来だと思います。
生産や技術開発、都市や神殿、防壁の建設、軍備、戦争どれをとっても非常にシンプルなシステムでありながら、
それらを用いた古代国家の戦略となると、なかなか一筋縄ではいきません。
プレイするほど奥が深まるのではないかと、とても楽しみです。
「古代決戦 Antike Duellum」 プレイ人数2人 12歳以上 プレイ時間60-90分間

海を渡り、都市を作り、神殿を建て、新技術を開発します。資源と領土をめぐって戦い自軍を勝利に導きます。

勝者となるには、先に9人の有力者を集めなければなりません。
これは有力者を表す有力者カードで、全部で5種類あります。
左から順に、
・航海士:手番の終りに自国の海軍駒が置かれている海域が7つあるごとに1枚獲得できます。
・市民:自国の神殿の数が3の倍数に達するごとに1枚獲得できます。
・将軍:敵の神殿を1つ破壊するごとに1枚獲得できます。
・学者:敵よりも先に、新たな技術を1つ開発するごとに1枚獲得できます。
・王:自国の都市の数が5の倍数に達するごとに1枚獲得できます。
カードはそれぞれ枚数が限られていますので、早いもの勝ちとなります。

ゲームに使用されるコンポーネントです。
左端のトレイの、上が貨幣で、下が防壁タイル、
左から2番目のトレイの、上が鉄の資源チップで、下が神殿駒、
左から3番目のトレイの、上が大理石の資源チップで、下が黄金の資源チップ、
右端のトレイの左上が鉄の都市タイル、右上が黄金の都市タイル、下が大理石の都市タイル

ゲームスタート時の写真です。

スタートプレイヤーから順に、
ゲームボードの左上にあるこのロンデル上の任意のマスに八角柱を置いてアクションを選択・実行します。
ロンデル上の各マスで実行できるアクションは以下の通りです。
MILITIA(配備):
兵を自国の新兵枠から取り、自国の都市に配備できます。兵を1つ配備するごとに鉄2を支払います。

これがゲームボード上の新兵枠です。
左の人形の駒が陸軍駒で、右の舟形の駒が海軍駒です。
上中央に描かれた青いコイン2枚と矢印は、
兵を配置するのに資源の鉄チップが2枚必要であることを表しています。
1都市に陸軍駒か海軍駒いずれか1個だけしか配備できませんが、神殿が建っていると3個まで配備できます。
1都市に存在できる駒の数に制限はありません。
MARMOR(大理石の生産):
大理石を産出する都市1つから大理石1を得ます。
もし大理石を産出する都市に神殿が建設されていたら、大理石1ではなく大理石3を得ます。
産出した資源の量に関わらず、貨幣1を得ます。
SCIENTIA(知識):
黄金を支払って自国に新たな知識(技術)をもたらします。
また、黄金1で陸軍駒1個を、黄金2で海軍駒1個をそれぞれ新兵枠に補充することができます。

新しい知識(技術)には、このように5種類あり左から順に、
・STRATA(道路):自国の陸軍駒は2スペース移動できるようになります。
・NAVIGATIO(航海術):自国の海軍駒は2スペース移動できるようになります。
・MONETA(貨幣経済):資源を生産するたびに、その資源を追加で1つ獲得できるようになります。
・RES PUBLICA(共和制):自国の全ての都市の防御力が1アップします。
・COMMERCIUM(貿易):所有する任意の資源3を任意の資源2と交換できるようになります。
各知識(技術)ごとに上に描かれた矢印の中の数字は、
左がこの知識を最初に獲得する場合に必要な黄金の数で、右が2番目に獲得する場合に必要な黄金の数です。
知識(技術)は先に獲得すると、学者の有力者カードを手番の終りに得ることができます。
2番目に獲得しても学者カードは得られません。
DUELLUM(進軍):
このアクションは、以下の第一フェイズと第二フェイズで構成されています。
第一フェイズ
・自国の陸軍駒および海軍駒を任意の順序で移動できます。
・敵軍がいる地域に移動すると、戦闘が起こります。
戦闘は両軍の同種の兵が同じ地域に存在する状態が解消されるまで、両軍の駒が1対1の割合で打ち倒され、
それぞれの軍の新兵枠に戻ります。

たとえば左のNUMANTIAの陸軍駒3個が、上の隣接している敵の都市に移動した(攻め入った)場合、
敵の都市を守備している白色の陸軍駒4個のうち3個が相打ちとなって倒れ、それぞれ自軍の新兵枠に戻り、
結果、敵の都市には白色の陸軍駒1個だけが残ることになります。
第二フェイズ
・手番のプレイヤーは、相手の都市を征服することができます。
・都市を征服するには、都市の防御力以上の兵を事前にその都市に移動させておかなければなりません。
・都市の防御力は1で、神殿を建てると3となり、防壁を設けると防御力が1アップします。
上の写真で、NUMANTIAには陸軍駒が3個守備していて防壁もあるので、
この都市の防御力は、(都市の防御力1)+(防壁による防御力1アップ)+(陸軍駒3個)=5となり、
NUMANTIAを征服するには陸軍駒が5個必要で、隣接する都市の白軍4個でNUMANTIAに攻め入っても
敵の陸軍駒3個を倒せても、都市を征服することはできません。
FERRUM(鉄の生産):
鉄を産出する都市1つから鉄1を得ます。
もし鉄を産出する都市に神殿が建設されていたら、鉄1ではなく鉄3を得ます。
産出した資源の量に関わらず、貨幣1を得ます。
TEMPLUM(神殿):
自国の任意の都市に大理石6を支払い神殿を、大理石1を支払い防壁をそれぞれ建てることができます。
ただし神殿を建設する場合、
その都市に神殿が建っている地域が1つ隣接しているごとに、貨幣1を支払わなければなりません。
上の写真でNUMANTIAに神殿を建てるには、この都市に神殿が建っている都市が2つ隣接しているため、
大理石6と貨幣2が必要となります。
AURUM(黄金の生産):
黄金を産出する都市1つから黄金1を得ます。
もし黄金を産出する都市に神殿が建設されていたら、黄金1ではなく黄金3を得ます。
産出した資源の量に関わらず、貨幣1を得ます。
ゲームスタート時には、ロンデル上の任意のマスに八角柱を置いて任意のアクションを実行できます。
以降、時計回りに3マス先までは無料で八角柱を進めて、次のアクションを選択・実行できます。
3マスよりも先のマスに進めるには、1マスあたり資源1を支払わなければなりません。
自分の手番では、以下の3ステップを順に実行します。
1.ロンデル上で自分の八角柱を任意のマスに進めてアクションを選択・実行する。
2.都市が設立されていない地域に自軍の兵(陸軍駒または海軍駒)を移動して、都市を設立する。
都市を設立するには、
・その都市に少なくとも1つの兵(陸軍駒か海軍駒)がいなければなりません。
・都市を設立するには、大理石1と鉄1、黄金1の3つの資源を支払わなければなりません。
・都市が産出する資源は、大理石と鉄、黄金から自由に選択することができますが、
同種の資源を産出する都市が1つ隣接しているごとに、貨幣1を支払わなければなりません。

CARTHAGO NOVAには鉄を産出する都市タイルが、CAESAREAには黄金を産出する都市タイルが、
CARTHAGOには大理石を産出する都市タイルがそれぞれ置かれて都市が設立されています。
SIGAに都市を設立する場合、
大理石を産出する都市を設立する場合は、大理石1と鉄1、黄金1の3つの資源ですみますが、
鉄または黄金を産出する都市を設立する場合は、
同じ資源を産出する都市が隣接しているために、加えて貨幣1の支払いが必要となります。
3.最後に有力者カードの獲得条件を満たしている場合、該当する有力者カードを獲得します。

有力者(カード)を集めるごとに、この勝利点トラック上の得点マーカーを進めていきます。
4、6、8、9以外のマスには防壁のマークが描かれていて、このマスに得点マーカーがきた場合、
プレイヤーは防壁タイルを1枚獲得できます。
都市に建設した神殿駒や防壁タイルは、その都市が破壊されると神殿駒はストックに、
防壁タイルはプレイヤーの手元に戻り再利用できます。

相手が有力者カードを獲得するごとに、
また、相手に都市を征服されるごとにプレイヤーはイベントカード1枚を獲得できます。
イベントカードはこのように常に3枚公開されていて、任意のカードを選ぶことができます。
カードを取ったら、直ぐに山札から補充します。

イベントカードは、自分の手番であればいつでも何枚でも使用できます。
相手の手番で使用できるものもあります。
中にはかなり効果的なものも存在します。(敵兵を削除したり、都市の防御力を下げたり)
相手がどのようなイベントカードを持っているかを、忘れないようにしなければなりません。
イベントカードで、戦闘時に大きな痛手を被ることがあります。
このゲームの面白いところは、戦いに勝つことや領土を広めることではなく、
勝利条件が、相手よりも早く有力者を9人集めることにあります。
数回テストプレイして全て私が勝利したのですが、本番で負けました。完敗です。
このゲームは、古代国家同士の関係が見事に表現されていて素晴らしい出来だと思います。
生産や技術開発、都市や神殿、防壁の建設、軍備、戦争どれをとっても非常にシンプルなシステムでありながら、
それらを用いた古代国家の戦略となると、なかなか一筋縄ではいきません。
プレイするほど奥が深まるのではないかと、とても楽しみです。
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